FIREで有名な山崎元さんが「ドルコスト平均法は無意味である」と解説! これで投資のちゃんとした意味を理解してくれる人が増えることを願っています。
やっとですよ、やっと。ドルコスト平均法の矛盾点とか、積立投資の弱点とか、ようやく指摘されるようになりました。
これまでFP(ファイナンシャル・プランナー)事務所をやっていて、時折ちゃんと理解してくれる人はいるんですが、何度説明しても「嫌、そうではない」と言わんばかりに、つみたてNISAで国や金融機関が解説している内容を信じ切ってしまっている人たちがいて、「どうしたものかなぁ」と諦めていました。
それがようやく資産運用の世界で著名人ともいえる山崎元さんが楽天証券のトウシル内の動画で「ドルコスト平均法は無意味である」と衝撃的な言葉で語っています。
今回は是非、その動画を見ていただきたいので、解説というよりも「これ、見といて」という意味でアップしておきます。
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いかがでしたか。ゴニョゴニョと少しわかりにくかった部分もあったかもしれませんが、もう少しイメージしやすいように1970年以降生まれの「ライフ&マネー塾」でもどこかのタイミングで解説しようかと思います。
というか、このブログでは大分前に解説したりしてたんですが、「やっぱドルコスト平均法だよね」という風潮だったので、個人的には少し指摘が早すぎたように思っています。
また、普段、執筆活動としてファイナンシャル・フィールドというマネーサイトでで記事を連載しているんですが、そこでも「長期・分散・積立投資」が重要なんじゃないといった内容でドルコスト平均法の弱点を指摘したことがあったんですが、監修者から「積立投資やドルコスト平均法がテッパンです」みたいなことを言われ、「専門家までそう言ってるのって、終わった」と感じたこともありました。
この問題の本質は、本当の意味でリテラシーがあるかということなんですが、リテラシーとは日本語にすると読み書きの能力という意味で、要は人が言っていることを本質的に理解できる力のことをいいます。
特につみたてNISAが始まった、確か2018年ぐらいだと思いますが、それ以降、iDeCoに対する関心の広がりもあって、「積立投資が良い、ドルコスト平均法は万能だ」という風潮が独り歩きしていきました。
国が言っているから、金融機関がそう説明するから、そういった理由で投資に対して思考停止状態に陥っている人を見るにつけ、こういう人たちは資産運用をしても本質的には結果が出ず、伸びないだろうなと思うようになりました。これが私自身が持った日本人のマネーリテラシーに対する絶望感でした。
いつしか、「俺、間違ってんの?」と一瞬思うようになった時もありましたが、あまりにもご相談者さんが積立投資やドルコスト平均法を信じてやまなかったケースがあり、試しに東京証券取引所に連絡をして「ドルコスト平均法って、下落相場ではひたすら難平買いを続けるだけですよね」と、当たり前のことについて裏取りしたこともありました。
でも、良かった。
今回、ようやく山崎さんが注意点として積立投資やドルコスト平均法の注意点を指摘してくださったおかげで、投資に対する誤った認識が少しずつ改善されるかと思います。
山崎さんは、この動画で「長期・積立投資・分散投資」ではなく、「長期・分散・低コスト」が投資には重要だと指摘しています。
私はこれに加え、「長期・分散・低コスト・リバランス」と表現しています。
本質的には山崎さんと似たような考え方なので、「まぁ、それでいいか」と思いますが、やはり、特に投資初心者にとってはリバランスは難しく思われるような気がしますので、今後、リバランスに対して投資教育が向いていくことを願っています。
個人的にも積立投資自体は全否定はしません。むしろ、本当に少額であるならばやればいいとは思います。
ただし、リバランスを行いながら、長い目で見て分散投資を図り、投資を継続するならという条件付きでです。
私がつみたてNISAをやらない理由は、税制の性質上、つみたてNISAではリバランスがほぼ不可能だからです。
だから、少額投資なら、積立投資で損失を被っても痛手を負わないと思うなら、やればいいんじゃない?という立場です。
これらについては、後日、このブログか、ファイナンシャル・フィールドの連載で解説していこうと思います。