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バイデン勝利か!? これからどうなる「日経平均株価指数の3つのシナリオ」

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 今日の日経平均株価指数、取引開始から大幅に上げてますね。

 直近では10月30日(金)、終値22,977.13円を下値とし反転上昇しています。

 先月は、バイデン氏が米大統領選挙で勝利するだろうという「バイデン相場」で株価が推移していましたが、これも終わり、いよいよ次のトレンドを見越した展開に切り替わろうとしています。

 こういうのを見ると勉強になりますよね。

 歴史の大転換でプレーヤーたちがどのように行動したかがよくわかります。

 「アメリカの次期大統領はバイデンだ!」

 そう見切って勝負に出たプレーヤーたち。

 個人的にはもう一段、日経平均株価指数が200円程度下げた後、反転上昇するだろうと考えていました。

 日柄としては今日が買い場だったんですが、1日遅れてしまった感じです。

 今日の上げ幅が大きすぎるため、後場で上げ幅が縮小したら買いですかね。

 

 それにしても狙ってましたよね、マーケットのプレーヤーたちは。

 少し前までなかなか上げきらなかった日経平均株価指数に対し嫌気売りをしかけ、規模は小さかったですが急落相場を演出しました。

 この急落は相場に慣れている人なら容易に予測できることですが、下げを仕掛けて頃合いを見計らい、拾いに行くといった相場の常套手段です。

 しかもそれを1日早く仕掛けたわけですから、そこに資産運用の博打性を感じます。

 資産運用は本質的には博打で、よく言われる「資産運用はギャンブルではない」というのは相場観のない人たちの戯言であるというのがよくわかります。

 昔は相場師が実際にいて、それを生業にしていたわけで、だから相場は面白いんですが、そんなこと言ってると、今の時代、誰にも相手にされなくなるかもしれないのでここら辺で止めときます。

 

 さて、いつも通り、日経平均株価指数のチャートを確認していきましょう。

日経平均株価指数(ポジティブシナリオ:メインシナリオ)

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 相変わらず、シナリオはポジティブシナリオです。

 先日、念のためにサブシナリオとネガティブシナリオについても描写しておきましたが、下値をつけ反転したため、ポジティブシナリオは継続です。

コロナショック後の底値からの上昇相場の最終局面に入った

 ポジティブシナリオにおける今の波は、(d)波後の(e)波です。

 これが最終局面の波です。

日経平均株価指数の最終目標値は24,800円手前辺り

 これは最速で上昇した場合ですが、日経平均株価指数の最終到達地点を24,800円手前としています。

 日柄はどうでしょうね。

ピークアウトは12月14日近辺

 ここでいう日柄は高値をつけるタイミングです。

 これも最速で上昇した場合ですが、ここら辺を見越しています。

 ということは、つまり、これまでのポジティブシナリオ通り、

日経平均株価指数は年内に高値をつけ、その後反転、中規模の調整局面が訪れる

という見立てでもうしばらく続けていきましょう。

 

 ただ、このシナリオは、特段、何ごともなければという条件を付けておきます。

 なぜならば、仮にアメリカの大統領選挙でバイデンが勝利したとしても、1月20日まではトランプ政権です。

 その間、以前から報道されているように何らかの混乱があれば、相場は荒れるでしょう。

 また、年末につれてアメリカの上下院で予算が通過するかどうかも波乱要因になるため、これを吸収しながら日経平均株価指数が揺さぶられることも見越しておく必要があります。

 この場合、最終上昇局面はおそらく間延びするため、そのシナリオも見ておきましょう。

 一応、ポジティブシナリオのサブシナリオとしておきます。

日経平均株価指数(ポジティブシナリオ:サブシナリオ)

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 基本的な考え方と最終目標値は先ほどのメインシナリオと同じですが、高値をつけるタイミングが1月20日近辺と1カ月程度ずれ込みます。

 これも十分あり得る展開であるため、一応、念頭に置くようにしましょう。

 

 以上、上記2つがポジティブシナリオです。

 ただ、直近でコロナショック後の最高値を更新する可能性が高いため、いつ売りが入ってもおかしくありません。

 相場の基本は「上がったら売る」なので、利食い(利益確定の売り)が入りやすくなります。

 この利食い圧力が大きくなってしまうとトレンド転換です。

 この場合、シナリオは次のようになります。

日経平均株価指数(ネガティブシナリオ)

 どうでしょう、このシナリオは実をいうとあり得て、ナスダックの反転上昇が弱いことを根拠としています。

 ドイツのDAXがトレンド転換を起こしていること、金や原油の戻りが弱いこと、米国債に下落の余地が残っていること、ドル指数においてドル高の余地が残っていることを考慮すると、まだ本格的な反転上昇とはいえないかもしれないというのがこのシナリオの意味するところです。

 このシナリオで行く場合、

直近で利食い(利益確定の売り)が多めに入り、

中規模の調整局面が訪れる

ことになるかもしれません。

 そうなると、売りのタイミングは早まりますし、最終上昇局面における目標値も23,800円手前になるだろうと予測できます。

 一部のプレーヤーがとりあえず決め打ちで事前に仕掛け、後追い勢に乗っからせ、もうちょいしたら売り浴びせる。

 マーケットではよくあることなので、このシナリオも見ておく必要はあるでしょう。

 今回の反転上昇相場は、NYダウが最も戻りが多く、S&P、ナスダックと続いています。

 裏を返すと、IT銘柄で構成されているナスダックの戻りが一番浅いため、バイデンが勝利するとナスダックには不利に働く可能性が高いとプレーヤーたちが見越しているのかもしれません。

 ここに米中対立の火種があるので、株式市場の大幅上昇の陰に隠れてはいますが、ポイントであることは確かでしょう。

 今日、日経平均株価指数が上げ幅を縮めてくると、この点を意識している可能性が出てくるので要警戒です。

 

 

 それにしても、相場の転換というのは、本当に難しいですね。

 世間では「資産運用」とスマートに言っていますが、マーケットはあくまでも「相場」です。

 相場である以上、今のようにアメリカの大統領選挙でトランプが再選するか、バイデンが勝つか、その後の相場がどうなるかについて自分なりに予測することが必要なわけです。

 で、ついでにいうと、バイデンが勝ったら日本経済はどうなるの?っていうのも考えておいた方がいいと思います。

 この話はまた今度にしますね。

 

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