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日経平均先物。急激な戻り相場の上昇目処は?

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 一昨日、昨日と、日経平均株価指数先物(3月限)はものすごい戻りをしましたね。一時25,590円まで下げたものの、わずか2日で26,970円と1,380円も値上がりしました。率にすると5.93%です。

 週明けの日経平均株価指数も、とりあえず、ここら辺まで戻るかもしれませんね。

 とはいえ、この戻りが続くかどうかはまだわかりません。

 そこで、今回は日経平均株価指数先物(3月限)の上値の目処について考えていきたいと思います。

 

日経平均株価指数先物3月限(日足)

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※TradingViewの提供により作成

 

 日経平均株価指数先物の場合、2021年2月高値をコロナ相場の天井と仮定し、その後は修正波として調整が続いていると考えています。

 一昨日、下値をつけた動きは短期的には中・長期の調整過程の一幕だろうと捉えていますが、現在の波は修正3波のうちC波の途中に位置しているという考え方のもとシナリオを描いています。

 なので、今回の急激な戻りは単なる戻りというか、「よし、ここからが反転上昇だ!」とか、「ここからが業績相場だ!」とか、そんなふうには考えていません。

 仮に、ここから業績相場が始まるとすると、チャートシナリオとしては次のようになるだろうとは思います。

 

日経平均株価指数先物3月限(日足)

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※TradingViewの提供により作成

 

 確かに、このシナリオはありえなくはないんですが、移動平均線のトレンドを見ると、200日移動平均線(紺色)が緩やかに下を向き始めてしまっているので、中・長期的には可能性が薄いだろうと現時点では考えています。

 相場格言に「もうはまだなり、まだはもうなり」というものがあるので何とも言えませんが、中・長期的にはそう遠くないうちに上値をつけるのではないでしょうか。

 

 ということで、しばらくは先ほどのシナリオで見ていきますが、もう一度チャート面を確認してみましょう。

 

日経平均株価指数先物3月(日足)

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※TradingViewの提供により作成

 短期的な注目はどこまで戻るかですが、上値の目処を探っていきます。

 移動平均線が順次上値抵抗となって切り上がっていく可能性がありますが、現時点では20日移動平均線が27,054円、50日移動平均線が27,785円、100日移動平均線が28,312円、200日移動平均線が28,455円となっています。

 フィボナッチ・リトレースメントでは、0.382に27,500円、0.5に28,090円、0.618に28,680円が計算されています。

 これらの値が上値の目処として意識されてきますが、直近では20日移動平均線の現在値である27,054円が意識され上値を抑えられている状況です。

 また、ここには記していませんが、ピボットポイントが27,500円に位置しているため、現在進行中の27,000円の攻防戦が終わると、27,500円を意識した動きになりそうです。

 現時点では最大で28,680円付近を見ていますが、この場合、200日移動平均線を少し上回ったところで跳ね返されるといったイメージです。

 短期売買をするなら流れに乗って買い上がっていくのも良いと思いますが、個人的には中・長期でトレードしているため戻り相場完了後の反転下落を狙いに行っています。

 

 本当にそうなるかどうかは別にして、一応、MACDも確認しておきましょう。

 

日経平均株価指数先物3月(日足)

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※TradingViewの提供により作成

 

 もう少しでゴールデンクロスですね。

 ということは、あと少し上昇すると買いシグナル点灯です。現時点でほぼほぼ点灯してるとは思いますけど。

 

 一方、週足で見ると、こんな感じになってます。

 

日経平均株価指数先物3月(週足)

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※TradingViewの提供により作成

 

 週足で見た場合のMACDは依然として下落トレンドであるため、中期的には下がるよねといったところです。

 

 ただ、大きな問題があります。

 3月のFOMCでホントのところどうなるのか。

 ドットチャートでは、今のところ0.25bpsの切り上げが優勢のように映りますが、0.5bpsの引き上げが必要だという意見もあるようです。

 また、ウクライナ情勢によってアメリカの景気も悪化するかもしれないという懸念が出始めており、利上げはないという人もいます。

 まぁ、順当に考えて0.25bpの引き上げで落ち着くような気がしますが、この場合、株価はさらに上がるような気がします。

 なぜならば、投資家が「FRBタカ派的ではない」と安心するからです。

 ただ、0.25bpの場合、毎回のFOMC(年内は3月を含めて7回)で0.25bpずつ金利を引き上げていくというコンセンサスになる可能性が高いため、これをもって株式市場は正式に業績相場入りを意識するでしょう。

 すると、今度はアメリカ10年物国債利回りが上がっていきます。

 現時点では1.970%ですが、2.100%、2.200%、2.300%と切り上がっていくにつれ、株式相場、特にナスダックに対しては重しになってくることが考えられるため、3月FOMC後も株価は上がるが、アメリカの10年物国債利回りの水準次第で、その後、反転下落し底値をつけるというのが初めに上げたシナリオです。

 

 その後の波動はまだ考えていません。ただ、そこら辺は大きな買い場になるため、3ヶ月ぐらいはゆっくりと相場を眺めようと思います。

 

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