FP OFFICE 海援隊|1970年以降生まれの「ライフ&マネー塾」

これからの時代、変わりゆく常識を少しだけ早くキャッチし、人生に活かしてみる。

ドル・円相場はいつまで続くのか。そして、為替から日経平均株価指数の動きを探ると、意外にも方向性ははっきりとしてきた。

f:id:fp-office-kaientai:20210307211356p:plain

 為替がどうなってるか、最近、ぜんぜんアップしてなかったので、このタイミングで一応アップしておきます。

 直近の流れをいうと、円安・ドル高が進んでいる状況ですよね。

 この流れになる前は、円高・ドル安が進んでいました。

 この理由は、コロナショックに対する経済対策規模の違いです。

 アメリカの方が日本と比べ、たんまりお金を出したため、つまり、アメリカのの資金供給量>日本の資金供給量であったため、ドルが売られ、円が買われていたということです。

 この甲斐あって、アメリカは日本と比べ景気の回復が早くなりました。

 アメリカの10年物国債利回りと日本のそれとでは、米10年物国債利回り>日本10年物国債利回りで差が拡大し、一気に円安・ドル高が進んでいます。

 

 さて、ここからが重要な局面ですが、このまま、今のような円安・ドル高局面が続くのかです。

○ドル・円(月足)

f:id:fp-office-kaientai:20210307211356p:plain

 これはドル・円の月足チャートです。

 簡単に波形を描いてみましたが、年内に円安・ドル高トレンドが終わることを示唆しています。

 ポイントは次の点です。

天井をつけるのは、

①1ドル=110円近傍

これを突破すると、

②1ドル=115円半ば近辺 

 テクニカル的には、一目均衡表の雲に上値が抑えられると調整するというのが①です。

 ②は雲を抜ける場合ですね。

 ファンダメンタルズ的には、アメリカの10年物国債利回りの水準次第って感じですかね。

 そう考えると、株価との関係性がまたねじれるかもしれませんね。

 アメリカの長期金利の上昇が抑えられ、日米金利差が縮まることで、ドルが売られ、円が買われやすくなる可能性があります。

 そうすると、為替と株価の関係性は元に戻るため、株価は上昇することが考えられます。

 つまり、マーケットが金利上昇リスクから解放され、再びリスクオン姿勢を取るということかもしれません。

 ってことは、日経平均株価指数は、前回のブログで示したようにとりあえず上昇波動を描き出すってことかもしれませんね。

日経平均株価指数(月足)

f:id:fp-office-kaientai:20210307145748p:plain

 気になる方は前回のブログをご参考くださいね。

 

 話をドル・円に戻します。

○ドル・円(月足)

f:id:fp-office-kaientai:20210307213422p:plain

 一応、ボリンジャーバンドも見ておきます。

 今のところ、ボリンジャーバンドの外枠に向かって切り上がっています。

 MACDゴールデンクロス、RSIは30.0台から50.0台に突き抜けているため、円安・ドル高トレンドが確認できますが、MACDにおいて依然として0.0を下回っているため、ここからの円安・ドル高トレンドと考えると、ドル・円は1ドル=115.50円近傍を目指す可能性が高いと見て取れます。

 ここら辺でアメリカの10年物国債利回りが2.0%水準ってことなんですかね。

 と考えると、このタイミングで株価は崩れ、ドル・円は円高・ドル安トレンドに戻っていくと考えられます。

 ということは、前述した理屈は打ち消され、序盤、FRBによる金融緩和を後押しする何らかの材料が出た後、株価は上昇、これに伴い、結果的に長期金利も上昇していき、2.0%近傍に達すると、株価は大きく崩れるというシナリオが描けます。

 

 こう考えると、日経平均株価指数は前回のブログのシナリオと辻褄が合ってきます。

日経平均株価指数(月足)

f:id:fp-office-kaientai:20210307145748p:plain

 日経平均株価指数が今見ている価格水準は32,000円近傍かと思われます。

 これにドル・円のシナリオを重ね合わせると、日経平均株価指数が32,000円近辺に達した後、ここが天井になり大規模調整局面が訪れるというシナリオです。

 ん~、でもそんなに弱いかなぁ・・・。

 このレベルでの急落は失望売りなので、金利上昇に対してFRBが放置することが条件になります。

 そう考えると、意図的に株式市場の過熱を抑えにかかってくることになりますが、こう見ていくと、長期金利の上昇を市場原理に基づいた国債への資金シフトで乗り越えれば良いという結論にすでに達しているのかもしれません。

 もし、そうならパウエルさんは手練れですよね。

 マーケットの目を欺き、FRBはなんら政治的なリスクを負わずに金融政策を実行していることになります。

 そして、これを繰り返すというなら、その後、株価はさらに伸びていくでしょう。

 ということは、日経平均株価指数の先ほどのシナリオは崩れ、少なくとも32,000円水準を突破し、前人未到のバブル後最高値圏を目指すことになるかもしれません。

 ここまで読んでる投資家もいるっぽいので、いやぁ、すごいと感心するばかりです。

 でも、テクニカル的には、日経平均株価指数はそのシグナルさえ未だ見えていません。

 為替からのアプローチの方が意外とわかりやすかったですね。

 

FP OFFICE 海援隊 Webサイト

fpofficekaientai.wixsite.com