目だけは上を向いているが、頭は垂れ下がっている株式市場。やはりリスクオフモードは近いのか。
昨日から昨晩、そして今日にかけて、マーケットは総じてリスクオフモードを視野に入れた動きになってきています。
これ、微妙なんですけど、言うならば「目だけは上を向いているが、頭は垂れ下がっている」感じです。
上値重いですよね。
一昨日ぐらいは上げたい気持ちの方が強い波形でしたが、今は「もやは、ここまでか・・・」という諦めの方が立っている印象です。
その原因は何か。
コロナ第3波
こればかりはセオリーどおりにはいかないので、マーケットのプレイヤーたちは緊迫したムードにかなり疲れを感じているようです。
でも、まだ上げたい気持ちは抱いているんですよね。
売り6割、買い4割、正確な割合ではないですけど、大きく下げない理由はこんな感じでしょう。
それではいつもどおり日経平均株価指数について見ていきたいと思います。
○日経平均株価指数
シナリオは変えず、いつもと同じです。
ただジリジリと値を下げている状況です。
目先、頭だけでなく、いつ目も下を向くかですが、もうちょい踏ん張って上目を維持するかもしれませんけど、近いうちに心が折れて下を向くでしょう。
今の相場は日経平均株価指数を中心に見るのはあまりよろしくないので、NYダウから注目すべき指標のチャートもあわせて確認しておきます。
○NYダウ
ナスダック、S&P、NYダウとエリオット波動理論でいうところのダイバージェンスが完了しているので、今回は、もし、コロナショック後の底値からの戻り上昇相場がすでに終わっているならという視点で波形取りをしています。
つまり、
コロナショックの戻り相場って、もう終わってんじゃね?
と仮定します。
まだ上昇の余地は残っているんですが、この「上昇相場、終わってんじゃね?」で行く場合、S&Pは、
○S&P
こんな感じで、最終状況局面が「すでに終わっているか」、「そろそろ終わるか」といった波形になっていますし、ナスダックでは、
○ナスダック
もう、コロナショックからの戻り相場は9月初めの最高値で終わっていて、それ以降は下降局面に移っており、現時点は本格的な調整局面の入り口に位置しているといったところでしょうか。
一方、ドイツのDAX指数を見ると、
○DAX指数
上げの余地はあるものの、上値は重く、下げたい重力に引っ張られている波形です。
日本の株式市場に目を移すと、TOPIXなんかも、
上昇相場はもう諦め、様子を見ながら調整しているとも見て取れます。
そして、日経平均株価指数ですが、
○日経平均株価指数
同じく弱いですよね。
株式市場だけ見ていてもしょうがないので、原油はというと、
これは結構わかりやすく、「下げんじゃん」という波形で、金はというと、
○金/米ドル
これは、これまでの波形取りを修正しましたが、今後、安全資産としての金にマネーが集中してくる可能性を追っています。
これから金利が上昇するのか、低下するのかといったところで、このシナリオでは低下する見方をしています。
これでいくと、ドル指数はどうなるかというと、
○ドル指数
金同様、緊急避難的なドル高となり、ドル・円は、
○ドル・円
いったん再び円安に振れるかもしれません。
でも、為替は本当に難しくて、大局はマネーの量と日米金利の割高感・割安感を見ていればいいので円高基調ではあると思いますが、目先、急激なリスク回避が起こると円買いが入る可能性もあり、金・ドル・円の3つの安全資産が同時に上がるならリスクオフ確定です。
こんな流れに本当になるのか。
コロナ第3波が余計にややこしくしているんですが、今回はリスクオフの可能性を考えるなら、こんな状況になっていますといった現状認識を目的に各チャートで確認してみました。
マーケットはまだ完全なリスクオフにまではいっていないと思うんですけど、もうちょいしたら結果が判明するかもしれませんね。