NYダウの膠着はいつ解放されるのか。仮に下振れする場合、一応、早めに下振れの展開をイメージしておきます。
作成していたFP相談の診断書・提案書のまとまりがようやくついたので、ちょっとチャート分析をしておきます。
一応、毎日、値動きの確認はしてたんですけど、いよいよ煮詰まってきてるんですかね。
チャート見てますか。
やはりチャートはNYダウに限りますが、最近の動きを一言で表すと、
膠着感
って感じです。
シナリオはあいかわらずポジティブシナリオですが、コロナショック後の上昇波の最終局面に位置しています。
直近では、イギリスでコロナワクチンの接種が始まったとか、アメリカの追加経済政策がまとまる可能性が高いとか、上げ要因が目立ちますが、チャートを見ると、言うほど上げてないんですね。
むしろ、
NYダウは30,000ドルの節目で膠着感
といったところです。
ということは、ワクチンも、追加の経済政策も、すでに織り込み済みってことですが、今、マーケットが見てるのは、
これ以上、行く?
ってことです。
行きたい派は上げ材料待ちで様子を見てるってところですが、利益確定の売りが入りやすいので上値の重い展開がしばらく続いています。
マーケットは半年後、1年後の経済状況を織り込みながら進むので、アメリカに対しては、追加の経済政策は当然のこととして、バイデン政権に移行した後の強めの上げ材料が欲しいところなんでしょう。
ただ、チャート的には、
煮詰まっている
波形なんですよね。
〇NYダウ
煮詰まっているってどういう意味かというと、今のような波形の場合、
トレンド転換に向けてエネルギーが溜まっている状態
をいいます。
NYダウでは30,000ドルを境に利益を確定するためにいったん売っているプレイヤーが多いわけですが、この局面で売るってことは、次への上昇に備えて買いを入れたいわけですよね。
つまり、買うタイミングを待っている状態ですが、一方、売りの受け皿としての買い手も同じぐらいいるわけです。
売り買いが拮抗し膠着状態が続いているってことなんですが、チャートを見ると、緩い右肩上がりが先細ってきている波形なので、
とりあえず、いったん調整しておきたい
とプレイヤーたちは内心思っています。
その後、下値をつける過程でいっぱい買いたいんですよね。
ワクチン接種が少しずつ広がり、追加の経済政策も実行に移されていくと、当然のごとく経済は回復していきます。
これはみんなわかってることです。
でも、コロナ第3波も少し心配だし、何よりも次の確固たる上昇要因が見当たらないということで、積極的な買いが手控えられている感じです。
だから、いったん休憩、緊張から逃れたいというのがこの調整期待の意味です。
でもね、正直わからんです。
一連のコロナ相場はセオリーが通じないケースが今まで見られ、また、超大規模金融緩和によるマネーのだぶつきがハンパないので、ちょっと下げて大きく上げることが連続して起こったりします。
テクニカル派としては、この点がコロナ相場を面白いとあまり感じない理由なんですが、これに慣れないとねと思っています。
さて、日本でも第3次補正の内容が出てきて、それなりの予算編成になったので、ドル・円は少し落ち着いています。
日銀はアメリカの動きをやはりよく見ていると思いますが、あとは長期金利ですよね。
アメリカの10年物国債の利回りと日本の10年物国債の利回りの関係性がどうなるか。
アメリカにとっても、日本にとっても、金利が上がるのはまだ完全に回復していない実体経済には良くないので、国債を買い取ることで金利を調整していきます。
金利が抑えられている理由のひとつがこれですが、両国とも追加の財政出動を実施するため日米金利差の安定性はあります。
為替の安定、金利の安定は株式市場には安心材料なので、環境は整ってはいるんです。
でも、仮に、NYダウの膠着が解消され下振れする場合、為替と金利の安定性にも変化が生じます。
たぶん、プレイヤーたちは、目先、これを見てるんだと思いますが、どうなんでしょう。
意外とまた難しくなってきましたね。
膠着状況が上に開放されるか、下に開放されるか。
いずれにせよ、もうそろそろ答えが出るように思います。
先ほどのNYダウのチャートでは、直近、膠着状況に変化が表れるタイミングはおそらく来週、12月14日(月)前後と見て取れますが、もう年末ですよね。
仮に、下振れする場合、当面の下値のメドは28,000ドル台、下値をつけるタイミングはその翌週から年末にかけてって感じです。
さて、どうなるか・・・・