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バイデン-菅ライン。日本経済はデフレから脱却しにくくなった、かも。

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 菅さん、たぶん、経済政策の対応、ちょっと間違えたかもしんないですね。

 バイデンが次期アメリカ大統領になった場合、日本経済はどうなるか。

 おそらく、株価にとってはプラスに働くと思いますが、実体経済には影を落とすような気がします。

 個人的にはトランプ再選の方が日本経済にとっては良かったろうにと思っていましたが、バイデン大統領+スガノミクスとなると、日本経済には良くないだろうと考えています。

 マーケットを見ていると、バイデンが大統領になるという織り込みはすでに終わり、バイデン後の世界経済がどうなるかに話題が移っています。

 マーケットの反応はどうかというと、

①株高

国債

金利低下

円高

で決まったため、一言でいうと、超大規模金融緩和政策が長期間続き、日本はデフレから脱却することがより難しくなるだろうと思います。

 マーケット的には教科書通りの動きになっていませんが、この理由は、アメリカの大規模予算の成立、財政状況の悪化ですが、これが日本に金利の低下と円高という形で押し寄せてきます。

 一方で、日本の場合、アメリカのような大規模な財政出動はされておらず、むしろ消費税率が10%になったこともあり、慢性的な消費の落ち込みから回復するのにかなりの時間を要するでしょう。

 金利の低下は好ましいものですが、基本的に需給ギャップの解消がされず、需要不足の状態が長く続いていく可能性が高いため、そこに円高圧力がかかってくることを考えると、さらにデフレからの脱却が難しくなることが考えられます。

 そんな中、菅政権は規制緩和構造改革と無駄を削るための改革を実行しようとしています。

 携帯料金の値下げは最たるものですが、一部、携帯代が高いなぁと感じている人たちにとっては朗報だと思いますが、それよりもむしろ、携帯キャリアの収益を圧迫し、そこで働く従業員の収入下押し要因となるため、デフレ期に規制緩和ってさらにデフレ促進政策やっちゃってんじゃんって思います。

 お金が回っていないときは無駄遣いを促す政策を行うのが正攻法です。

 このため、ケチってしまうと余計にお金は回りません。

 こういった理由で、トランプと比べると、バイデン次期大統領の方が相性が悪かったという結果になるのではないかと危惧しています。

 それとか、グリーンニューディール政策っていうのをバイデンさんは言ってますよね。

 要は環境分野に資源を投入していくって発想ですが、今、コロナなんでね、むしろ直接的に内需を活性化させる政策に集中する必要があって、日本でいうならば、菅さんが二酸化炭素の排出量を抑制しますとか、レジ袋を有料化しますといっても、それらは優先順位が低い経済政策で、コロナが落ち着いて景気が回復し、さらにデフレから脱却した後に余分なお金でやればいい話なんですが、ここにいろいろな資源を投入していくことになるため、おそらく、日本経済が実感を伴って回復するのに相当の時間がかかってくるのではないでしょうか。

 

 そう考えると、やっぱりトランプ大統領だったなぁ。

 アメリカの内需を本気で回復しようとしていましたし、日本にとってもその点は経済的にプラスに働いていました。

 まだまだ足りないところはありましたが、菅さんになって少し目移りしちゃいましたね。

 そこにバイデンですから、おそらく持てる者と持たざる者の格差は広がると思います。

 この持てる者、持たざる者とは、資産運用をしている人としていない人という意味ですが、バイデン・菅ラインでいくと、特に株式市場では株価が上がりやすくなるでしょう。

 超大規模金融緩和と規制緩和なので。

 そこにSDGs投資が加わり、情報産業と結びつきやすくなるため、そっちの人たちは◎、そうでない人たちは×と単純にカテゴライズされやすくなり、マネーがそっちに向かうことで資産運用をしていない人たちには恩恵がそれほど回ってこないという理屈です。

 すごい大雑把に書いちゃってますけど、大枠、そんな流れになるでしょう。

 ということは、家計的には資産運用をやらざるを得ない状況になり、やらなければ機会損失を被ることになるという図式が見て取れます。

 本当は、今みたいな経済を回さなければならない状況では、もし資産運用をするならば、長期ではなく短期で行い、資産効果を最大限に活用し、儲けた利益で買い物をするといった資産市場と実体経済の好循環を生み出す必要がありますが、国のやっている政策がiDeCoやら、つみたてNISAであるため、遠い将来に向けた消費の先送りになっている状況です。

 こういうことを考えると、あべこべ政策実施中ってことなんですけど、どうなんでしょうね、私たちの暮らしはコロナ後、良くなるのでしょうか。

 方向性はほぼほぼ決まりましたが、これからは本気で考え方を変えていかなければならない時代に入っていくような気がします。

 

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