FP OFFICE 海援隊|1970年以降生まれの「ライフ&マネー塾」

これからの時代、変わりゆく常識を少しだけ早くキャッチし、人生に活かしてみる。

日経平均株価指数。いつになったら下げてくれるの? 高すぎて買えないんですけど。

f:id:fp-office-kaientai:20201021123811p:plain

 最近の日経平均株価指数。

 行ったり来たりのシーソーゲームが展開されていますが、これからどうなるんでしょうね。

 アベノミクス相場は2018年の初めで終わっていますが、コロナショック後につけた下値からの戻りも、そろそろいったん終了するように見受けられます。

 いつもは短期目線でチャートを確認していますが、今回は、長期目線も交えて確認していきたいと思います。

 

日経平均株価指数(リーマンショック後からのチャート)

f:id:fp-office-kaientai:20201021123811p:plain

 上のチャートはリーマンショック後の底値からの日経平均株価指数です。

 チャートシナリオは「ポジティブシナリオ」ですが、一言でいうと、ポイントは、

上昇相場の最終局面にある

ということです。

 コロナショック後の下値がチャート上の「4」の位置ですが、そこから始まっている波を「5」波としています。

 この波が、リーマンショック後につけた底値からの長期上昇局面の最終波であると思ってください。

 ちょうど今は、何本かの「上値抵抗線」を突破するかどうかの攻防戦が繰り広げられている最中ですが、現段階では上値を抑えられている状況です。

 このポジティブシナリオが最終的に達成されるための条件は、

オレンジ色とピンク色の上値抵抗線を抜け、赤色の太い上値抵抗線目指す

ことですが、個人的には、この可能性を追いながら運用のタイミングを計っています。

 そして、赤色の太い上値抵抗線に達するか、その手前でトレンドが転換し、調整が始まると考えています。

 この調整は下降局面ですが、おそらく急落波形を描くでしょう。

 その程度は、「浅い」場合と、「中程度」の場合と、「深い」場合が考えられますが、チャートでは、とりあえず「浅い」調整を描いてあります。

 浅い場合、日経平均株価指数の下値は20,000円ぐらいでしょうか。

 ただ、長い目で見れば、この調整は、リーマンショック後の底値からの長期上昇相場の戻りになるので、そんなに浅くはないと思います。

 このため、最低でも、長期上昇相場で最終的につけた値からの半値戻し、つまり、15,000円水準の戻りは、念のため視野に入れておいた方がいいかもしれません。

 コロナショックの時の下値を割り込むイメージですね。

 「えっ、そこまで下がるの?」と思ってしまいますが、そこは考えどころですよね。

超大規模金融緩和を行っているので、下値は限られるだろう

 おそらく、これがおおかたの見方でしょう。

 確かに現段階では、自分もそう思います。

 ただ、

アメリカ大統領選挙の結果が判明し、ある程度まで株価が値を上げているため、高値警戒感がかなりある

点は考慮しておいた方がいいでしょう。

 要は「高すぎ」という意味ですが、そこからの急落を金融当局が見過ごせば、調整の幅は大きくなる可能性があるということです。

 ということで、年内は、

①目先は上昇の余地があるが、

②ピークをつけると急落し、調整が入る

と見ておいた方がいいかもしれません。

 ここ最近の相場は揉み合いながら動いているので、高値をつけるタイミングが長引いています。

 長引けば長引くほど調整局面が後ずれするので、ポジション取りには今まで以上に気を付けていきましょう。

 

 短期目線で見ると、チャートはこんな感じです。

日経平均株価指数(コロナショック後の下値からのチャート)

f:id:fp-office-kaientai:20201021131729p:plain

 これはコロナショック後につけた下値からの戻りを示すチャートですが、先ほどの長期チャートの最終上昇局面を拡大したものです。

 揉み合いが長いですね。

 厳密にいうと、今年の6月から続いていますが、直近の上がったり下がったりは8月から約2カ月ほど続いています。

 しかも、角度的には緩やかな右肩上がりを示しており、「上げたいんだけど、積極的には買えない」といった投資家心理が働いています。

 こういう時って、投資家が迷っているんですね。

 なので、強めの買い材料を待っている状態です。

 逆に、売り材料が出てきちゃうと、簡単に売られやすくなります。

 それでも、売りの規模は小さめなので、チャートシナリオでは、下がったところで買われるだろうという意味で描いています。

 直近の売り材料は、

アメリカの追加の経済対策がまとまらない

ことですが、買われる場合は、

アメリカの追加の経済対策がまとまる

ことの間で動いています。

 アメリカの場合、年末が近づくにつれて、予算の話題がクローズアップされてくるので、言うほどインパクトがるとはいえませんが、今年の動きは、コロナ関連の予算編成が絡んでいるため、マーケットは敏感に反応しているのかもしれません。

 日経平均株価指数は、そんなこんなでシーソーゲームをしているので、このネタについては常態化してしまっているため、より大きなインパクトを持つのは、やはり、

米大統領選挙の行方

○米中の対立

の2つでしょう。

 波形的には、大統領選挙は、「結局、バイデンじゃん」って思うんですが、現段階でのチャートの動きを見ていると、バイデン氏が次期アメリカ大統領に就任することを前提に株価が動いているように見えます。

 で、大統領選後、12月に入っても株価が上がり続け、高値をつけた頃合いを見計らって投資家がふと我に返り、持ち高調整の売りを入れるって感じなのかもしれません。

 「バイデン、増税やん!」ということを改めて思い出すのかもしれませんね。

 もし、「バイデンなら中国寄りの政策なの?」とも思うんですが、すでにアメリカを中心に中国に対する包囲網が敷かれているため、民主党政権がこれを一気に覆すようなことはないと思うんですけど、どうなんでしょう。

 アメリカが中国とべったりいく場合、プレーヤーたちは腹をくくって買いに走ると思いますが、まだこの点が見えてこないため、一気に上げられないというのが本音なのかもしれません。

 

 こんな感じでいくと、来年は、前半は特に調整局面での運用になるような気がします。

 そこまでの結論はまだ出せないので、とりあえず目先の可能性を見極めながら運用を行っていくようにしましょう。

 今の相場は、正直、ハイレベルです。

 トレンドの転換点に近づく時は、それが上昇局面から下降局面に向かう時でも、下降局面から上昇局面に向かう時でも、見極めが難しくなります。

 これがあるので、確定拠出年金や各種NISAで運用する場合は注意が必要です。

 積立投資神話もほどほどにした方がいいですよね。

 

FP OFFICE 海援隊 Webサイト

fpofficekaientai.wixsite.com