FP OFFICE 海援隊|1970年以降生まれの「ライフ&マネー塾」

これからの時代、変わりゆく常識を少しだけ早くキャッチし、人生に活かしてみる。

銀行が勧める外貨預金。プロの相場観はこんな感じ。

 老後のためにお金を貯める。

 そのひとつの方法が資産運用ですが、銀行では外貨預金のキャンペーンが積極的に行われています。

 なぜ、外貨預金を銀行は押すのでしょうか。

 その背景にはマイナス金利政策があります。

 日銀がこの政策を導入した結果、日本の長期国債(10年物国債)利回りはマイナスになり、金利が急落しました。

 銀行はこんなことを考えます。

 米国金利との差が広がる(相対的に米国金利が高くなる)と円安になりやすくなる。

 それじゃあ、ドル建ての外貨預金を勧めよう。

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 1990年からのドル・円レート(インターバンクレート)を見ると、昨年来、再び円高基調に戻っています。

 マイナス金利政策を実施しているのに「円高・ドル安」になってきているのはなぜでしょうか。

 現在、中国を始めとする新興国の経済が悪化しています。

 これを受けて、比較的安全とされる日本円や米ドルが買われ、それ以外の通貨は売られる傾向にあります。

 日米で比べると、それほど悪くない景気状況にあるアメリカは、年内に利上げを3回行う予定でした。

 しかし、このペースが鈍るという思惑から、米ドルが売られ、日本円が買われるという状況に至っています。

 このような理由から、年内はどちらかというと、「円&ドル高・他国通貨安」、「円高・ドル安」の方向に振れやすくなるでしょう。

 

 一方で日経平均株価指数はどうでしょうか。

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 ドル・円レートと比較的相関関係が高いと言われる日経平均株価指数は、円高になると下落する傾向があります。

 国内からの輸出が落ち込み、輸出関連企業の株価が下がるからです。

 こちらも年内はどちらかというと「下落」傾向が高まると考えています。

 

 今年の相場は「下げ相場」。

 現物取引だけで考えると、ドルも日経平均株価指数も、将来に向けての「買い場」を探る良い年と言えるでしょう。

 「リーマンショック級の世界経済の悪化がなければ」が条件ですが・・・。

 

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