4月から始まる教育資金の新制度。「ジュニアNISA」ってなに?
お子さまの教育資金を準備しようと思ったら、どのような方法が思い浮かびますか?
①コツコツと預貯金で積み立てる
②学資保険に加入する
③会社の財形を利用する
④教育ローンを組む
⑤株式や投資信託など資産運用で準備する
⑥祖父母から教育資金を贈与してもらう
一般的には①の「預貯金」と②の「学資保険」が頭に浮かぶと思いますが、国は今、④の「資産運用」と⑤の「贈与」で教育資金を準備する際に優遇税制を設け、祖父母から親世代へ財産の移転を図ろうとしています。
2016年4月、お子さまの将来に向けた資産運用の制度「ジュニアNISA(子どものための少額投資非課税制度)」が始まります。
親や祖父母などが子どもの将来のために資産運用を行った場合、年間80万円の投資額を限度に、その配当や売却益(キャピタルゲイン)に対して、最大5年間、課税されないという制度です。
〔ジュニアNISAのポイント〕
①対象者 日本に住む0歳~19歳までの未成年者
②利用限度額(投資限度額) 年間80万円
③非課税対象 上場株式、株式投資信託等
④投資可能期間 2023年12月末まで
⑤非課税期間 投資した年から最大5年間
⑥口座の開設 ジュニアNISA口座を開設
⑦運用管理 原則として親権者が子に代わり運用
⑧払い出し制限 18歳まで払い出しが制限
こんなふうにイメージするといいかもしれません。
①子どもの教育資金を増やしたい。
②金融機関でジュニアNISAの口座を開設する。
③値上がりそうな株式型投資信託を、年間80万円まで、5年間毎年購入し続ける。
④売却益(キャピタルゲイン)は期待せずに、配当益を目当てにコツコツ運用していく。
⑤毎年かかる配当益に対する税金が非課税になるので、運用コストが軽減される。
⑥5年間売却せずに、5年経過後は通常のNISA口座で運用を継続する。
⑦それ以降は投資限度額が120万円までになるので投資額を積み増し、子どもが大学に進学する前まで運用し続ける。
ただ、注意が必要なのは、株式や株式型の投資信託を購入し運用するので、値段が上がったり下がったりと、価格が変動するリスクがあることです。
学資保険の場合、受け取る学資保険に対して税金が課されるというデメリットがありますが、ジュニアNISAの場合、売却益や配当益に対する税金が非課税になる反面、株式や株式型の投資信託の価格が下落すると含み損が生じます。
下落したときに売ってしまうと損失を被る恐れがあるので、なるべく底値辺りで買い、値が上がったら売るか、もしくは、配当益を狙ってコツコツ増やしていく方法を取るようにしましょう。
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