連日の爆上げ。ここら辺で株式市場の基本であるNYダウから相場の大局を確認しておきます。
株式市場はバイデンさんが次期アメリカ大統領になることが濃厚になって以来、まさに爆上げ状態です。
コロナショック後の底値からの爆上げと似たような動きですが、ホントに爆上げモード続くの?って思いますよね。
個人的には続かないと思っていますが、急上昇が続いているので激し目の調整が来ると思いながら買い場を探っています。
買うタイミング1日遅れちゃったんで、高値圏からの買いに賭けられませんでした。
それにしても怖すぎますよね、この相場。
頭の中では一応理解できているんです。
超大規模金融緩和からのバイデン追加経済対策なので。
でも、マジで史上最高値更新しまくるの?って恐る恐る分析しています。
久しぶりにチャートの基本であるNYダウから見ていきましょう。
○NYダウ
今回はちょっと長めのチャートです。
リーマンショック後の底値からのものですね。
「Ⅲ」の位置がNYダウの史上最高値ですが、これを突破するかどうかで上昇してきています。
一応、だいぶ前ですが、コロナショック後、史上最高値を更新したため、エリオット波動理論でいうところの「ダイバージェンス」の可能性が出てきたため、NYダウも史上最高値を更新するだろうと踏んでいました。
ダイバージェンスっていうのは、相関性の高い株式指標間で一方の指標が高値を更新すると、もう一方の指標も高値を更新するという法則のようなものです。
完全なわけではないですが、大きなトレンド転換、つまり、大きな節目のタイミングでは結構当てになる考え方です。
アメリカの株式市場では、ます、ナスダックがコロナショック後に史上最高値を更新し、続いてS&Pがそれを達成しました。
そして今、NYダウが史上最高値に迫っている勢いですが、おそらく目先で突破してくるでしょう。
赤色の上値抵抗線がビシッと引かれていますが、このラインが最高値突破後の攻防ラインです。
通常、「最高値更新したし、爆上げも続いてたし、そろそろここら辺で利益確定しておこっか」で急落劇が始まるわけですが、仮にそうなるなら、そのタイミングは11月中旬ぐらいと予測しています。
もし、そうでなく、さらに爆上げしていく場合、ここからが前人未到の領域に入るため分析が難しく、ん~と唸っています。
超大規模金融緩和が前提にあるのはわかるんです。
それと、大統領選挙の道筋が確定したため、安心感から株式市場にマネーが流れているのもわかるんです。
今晩のマーケットは、米国債売りの、ドル全面高の、金売りですからね。
完全にリスクオン状態です。
普通に考えればここからでも買いなんですが、
コロナショック後の底値からの上昇幅=縦軸の高さがそろそろ満たされる
んですよね。
テクニカル的には、これが買いを躊躇させています。
イメージできないんですよね、年内爆上げモードが。
プチ調整すら入らず爆上げするはずはないので、もしこのまま一気に上値抵抗線まで行くなら、そのまま大規模急落というのが通常パターンでしょう。
でも、コロナ相場は本当によくわからない。
相場のセオリーが通じないケースがこれまで何度かあったので、これが迷いを生じさせています。
普通に考えればですよ、バイデン増税、アメリカの財政悪化懸念、コロナ第3波がとりあえず目先のリスク要因ですが、完全無視で熱狂モードに入っているため、そのうち急落するだろうと考えるのが当たり前ですが、そうならないならどこまで飛んでいくの?っていうのがまったく予測不能です。
今、コロナなのに、実体経済悪いのに、多かれ少なかれ多くの人が困っているのに、それでも株式市場は浮かれモードなわけですから、世も末だなとか思いながら、将来を先取るのが株式市場であるため、冷静に受け止めてはいます。
まさに実感なき景気回復
MDGsとか言ってる暇があったら、この大きな問題を解決する方が重要だと思うんだけど。
産業がシフトしていこうとしています。
旧産業から新産業に。
その代表格がこれからはMDGsになるわけですが、これにITなどの情報産業が結びつき、この波に乗り遅れたり、あまり関係ない人たちであればあるほど、景気回復の実感はわかず、むしろ孤立感を深めるのではないでしょうか。
これからは、国連、EU、バイデン、そして、その流れに積極的に乗っていこうとする日本、世界はどこに向かうのか、マネーはどこに向かうのか・・・。
少なくともトランプの方が現実主義だったなぁと思いながら、この恐ろしい資本主義の熱狂の中で生きていかざるを得ないと思うと、なんだかやるせない思いです。
さて、話をチャート分析に戻します。
S&Pとナスダックを見ていきましょう。
○S&P
前述のNYダウとあわせて見てくださいね。
同じような波形なので。
○ナスダック
ナスダックについても似たような動きです。
先ほどのダイバージェンスは、ナスダックがいち早くコロナショック後の底値から史上最高値を更新したことでシグナルが発生しました。
逆に、下落のダイバージェンスもあるため、もし、急落となると要注意ですね。
そんなこんなで日経平均株価指数ですが、これについても一応、更新しておきます。
○日経平均株価指数
前回の分析では、爆上げ中にプチ調整が入るだろうという見立てをしていましたが、マーケットは気迷いすらせず一気に上昇していったので、1本線のような上昇となっています。
基本的に1本線の上昇の後は急落なので、これについても注意はしておきましょう。
それがいつなのか、前述のNYダウと考え方は同じですが、仮に赤色の上値抵抗線を突破できないとすると、そのタイミングは11月中旬のように思います。
今のタイミングでは、日柄まで確定させるには根拠不足な点が多いため、ざっくり11月中旬としておきます。
一応、シナリオはポジティブシナリオ継続中です。
日経平均株価指数についても、ダイバージェンスが成立したので、後はどこまで上げるかが今後の焦点になります。
普通は浮かれモードの中で「上げんじゃね?」って思っちゃいますが、ナスダックの上げが鈍くなってきているため、マーケットはそろそろ警戒モードに入ってくるかもしれません。
単純に相場は、
ものすごい上げたら下がる
というのもひとつの法則なので、自制心が必要です。
個人的には怖くて買えません。
自分なりに波形取りの見通しが立たない限りトレーディングはしないようにしていますが、前人未到の上昇相場の絵図がまだ描けないんですよね。
ひょっとしたらベア相場になる可能性も追っているため、慌てず急がず、今後もマーケットを注視していきましょう。