日経平均株価指数、「超」長期シナリオ、手の内をばらします!
チャート見てますか?
チャートは地図のようなもので、どこから来て、今どこにいて、これからどこに向かうのかを知るために使います。
日経平均株価指数はちょうどトレンド転換の節目に来ていますが、ちょっと手の内をばらしますね。
もともとだいぶ前にこのシナリオを描いていたんですが、今のタイミングで公表しておきます。
その理由は、強力な上値抵抗線(赤色のライン)を先日突破したからです。
長期投資をするなら、「超」長期チャートを見る
この考え方はあまり聞かないと思いますが、チャート分析は波が最も長いものから細分化してトレンドを探っていくため、長期的にどうなるかを知りたいなら、「超」長期チャートから落とし込んでいく必要があります。
日経平均株価指数の場合は、「超」長期チャートにおいては、トレンド転換の時期が1989年の年末とリーマンショック後の底値であることがすでに確定しています。
これは日本が高度経済成長からバブル経済までの戦後復興・発展・膨張期と、バブル崩壊後、デフレに苦しみ続けながら打つ手を間違え、その間、IT革命により金融の仕組みまでもが変わってしまったという大きな社会現象に基づいています。
そして、今、時代の転換が再び訪れるかどうかが問われているタイミングに差し掛かっているというわけです。
どんな時代になるんでしょうね。
○日経平均株価指数
今、どこにいるかというと、赤色の上値抵抗線を突破し、薄ピンク色の破線である次の上値抵抗線を突いている状況です。
すでに攻防戦が始まっていますが、たぶん、ここは抜けてくると思います。
その後は濃いピンク色の破線である上値抵抗線が控えていますが、おそらく本命はこのラインでしょう。
ここら辺から急落し、大きく値を下げる調整が入ると考えています。
この見方は「超」長期シナリオでも、長期シナリオでもなく、中期シナリオでもなく、短期シナリオです。
ここで長期・中期・短期といった言葉の定義を確認しておきましょう。
資産運用で用いられる長期・中期・短期は
超長期:10年超
長期:10年未満
中期:5年未満
短期:1年未満
です。
このため、先ほどのどこまで上がって、その後、下がるという話は、実をいうと短期的な話になります。
これ、言われないとわからないですよね。
資産運用してるから日経新聞読まなきゃと思い、いそいそと勉強に励んでいても、言葉の定義が違うので、普通は読み間違えます。
この期間については、理解の方法は比較的簡単で、単純に国債の償還期間に合わせて考えていけばいいだけの話です。
短期国債は1年で償還、中期国債は5年で償還、長期国債は10年で償還、そして超長期国債は10年超で償還という具合にです。
特段、厳密な区切りがあるわけではありませんが、中期国債には2年物や5年物国債があったり、超長期国債は30年物国債があったりと、こういうのを基準に投資期間を設定していくと、相場の状況がよりイメージしやすくなります。
なんで、国債の償還期間を軸に投資期間を見ていくのかというと、要は、国の事業スケジュールが関わっているからです。
国債って国が発行する借用証書ですよね。
簡単にいうと、国民からお金を借りて何らかの事業を行うわけです。
その事業には開始から完了まで一定の期間があって、それによってマネーの流れが変わってくるという発想です。
ニュースで使われる短期・中期・長期という言葉はどちらかというと日常用語の意味なので、投資をする場合は○○年物国債の感覚を忘れないようにしましょう。
ついでにいっておくと、金利の上下もこの考え方です。
金利については国債の利回りで決まるため、より密接にかかわっています。
ということで、トレンド転換が起こるかどうか、もし起こるなら、日経平均株価指数がいつ頃、いくらぐらいまで上げた後にトレンド転換が起こるだろうという話をしました。
次はトレンド転換が起こり、急落した後、どのような軌跡をたどるかですが、これについては、言わずもがな、不確定を前提にざっくりイメージしています。
○日経平均株価指数
それが黄色の曲線ですが、考え方としては、深い赤色の帯の範囲内で右肩上がりになっていくだろうと予測しています。
本当にそうなるかはわかりませんけどね。
そして、20年後の2040年、バブル期の最高値を更新したらいいですよねという期待を込めています。
このシナリオにはかなり無理があると思いますが、だから、長期投資は資産運用の中でも最も難しいわけです。
未来のことなんてわかるわけないですからね。
長期投資は短期投資の積み重ね
これも重要な考え方なんですが、今どき、普通、資産運用について考える場合、いきなり長期投資でいっちゃいますよね。
これって、なんとなく行きたい国を決めて、後はどう行けばいいかわからないという旅の仕方なので、運が良ければ、結果的に目的地にたどり着き、後で振り返って良かったねという話です。
日常生活でこんなことってあまりないと思うんですが、どうも資産運用となると、普通にこれをやっちゃってる人が多いのではないでしょうか。
長期投資に必要なのは、どこら辺がゴールになりそうかの算段をつけ、短期的にその算段が正しかったかどうかをチャートの軌跡を見ながら確認し、これを継続していくことです。
だから、チャートを見ていないと、特に長期投資なんかできるわけないんですが、これがね、アベノミクス相場の下では運よく出来ちゃってるんですよね。
そして、行先もわからず、行き方もわからず、とりあえず、大海原に目隠しして漕ぎ出したら目的地に着いちゃったみたいな現象になっています。
それで、資産運用って人生に必要だよねとか、イケてるよねみたいになっちゃってるんで、個人的には世も末だなと思っています。
長期投資は短期投資の積み重ねなんです。
それがスポット買いの回転売買であれ、積立投資であれ、基本は短期の視点が必要で、その積み重ねが結果的に長期投資につながるということが重要なんです。
実際の相談では、最低でも1年に1回ぐらいは確認していくようにしましょうねと言ってはいますが、自分でやっていることは毎日チェックです。
頭の中にチャートの波形が入っているため、朝のニュースで日経平均株価指数がいくら上がりました、いくら下がりましたでチャートが描けます。
ここまでした方がいいとは言いませんが、原則論をわかった上で投資をしないと、失敗した時に後悔してしまうので最低でも1年に1回はチェックするようにと伝えています。
さて、目先の状況に話を移します。
○日経平均株価指数(日足)
案の定、上値抵抗線の手前で急上昇が止まっています。
ポキっと折れた状態です。
この意味は何かというと、相場の上昇局面の終盤にあるので、これ以上買いに行きづらいと投資家が考えているってことですね。
こういう時は利益確定の売りが入っているので、結果としてこのような波形になっています。
このチャートは日足チャートですが、時間足を見ていると、すでに売りが一巡し、これから上げようとしていることがわかります。
○日経平均株価指数(時間足)
これも難しいですよね。
チャートには年足、月足、日足、時間足、分足、秒足というものがあって、一般的に私たちが目にするのは日足なんですが、証券会社などで銘柄のチャート確認をする際、場合によっては月足が採用されていることもあります。
長くなればなるほどざっくりした波形になるため、より正確で細かい波の形を見たい場合は時間足や分足、秒足といったミクロのチャートに切り替えます。
先ほど、日経平均株価指数は、すでに売りが一巡し、これから上げようとしているということをお伝えしましたが、これは日足からでは確認できず、時間足だからこそ確認できた内容です。
まぁ、昨晩のNYダウが上げたので、週明け、日経平均株価指数は上げると思いますが、来週は買い上がりたい気持ちが優位になりそうなので、高値をつけると売られやすくなるという展開になるのかもしれません。
チャート見てますか?
細かいチャート理論はさておき、チャートは資産運用を行う上での地図であるため、適度に確認するようにしましょうね。
ちなみに、今回お伝えした手の内をばらしますという話は、あくまでも個人的な妄想なので鵜呑みにしないでくださいね。
信じるか信じないかは、あなた次第です!