FP OFFICE 海援隊|1970年以降生まれの「ライフ&マネー塾」

これからの時代、変わりゆく常識を少しだけ早くキャッチし、人生に活かしてみる。

株式市場の動揺を演出する3つの大きな要因。

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 最近、日経平均株価指数の記事が重なっちゃってますが、これを見てるだけでは方向感がなかなか定まらないので、今回はナスダックとNYダウ、そして上海コンポジットを絡めてチャートを眺めていこうと思います。

 

〇ナスダック

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 ハイテク企業の銘柄が多く上場されているのがナスダックです。

 今年の8/29に8,109.69ポイントの最高値をつけて以来、調整局面に入っています。

 いわゆるAGFAappleGoogleFacebookAmazon)が急落したというニュースが一時世界を駆け巡りましたが、ここに相場の転換のきっかけがあるような気がします。

 

〇NYダウ

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 NYダウは、今年の10/3につけた最高値26,828.39ドルから急落しています。

 これは、よく言われていることですが、米中貿易摩擦への懸念ですよね。

 

 それで、こんなことが気になります。

 「中国って、ホントはどうなんだろう」

〇上海コンポジット

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 上海コンポジットは中国を代表する株価指数の一つですが、こちらは、1/24、3,559.47ポイントをつけてから、一足先に下落基調を描いています。

 これは、中国経済の減速懸念が主な理由です。

 

 この3つのチャートを見て思うことは、

 中国マネーの流れが、結局のところ、アメリカを中心に世界中で変わってきていた!

ということです。

 上海コンポジットは、チャートを観察していると、日経平均株価指数やNYダウ、その他の株式指数と比べると「足が速い」のが特徴です。

 ここで言う「足が速い」の意味は、中国以外の国の株式相場の転換点よりも早く相場がピークアウトする傾向があるということです。

 この原因は中国当局の政策によるところが大きいと考えられますが、今年の上海コンポジットの動きでは、人民元の総量規制や不良債権の問題、そして景気の減速懸念の3つが同時に来ているように思えます。

 

 さて、日経平均株価指数に話を戻すと、チャート的にはかなり歪な動きをしています。

日経平均株価指数

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 10/2につけた24,270.62円が最高値になっていますが、これを起点に一気に下落基調を描いています。

 NYダウが急落を始めたのが10/3ですから、タイミングとしては重なっています。

 そもそも日経平均株価指数とNYダウは相関性が高いため、こうなるのは当然といえば当然なんですが、ナスダックが急落し始めているのが8/29であるため、ハイテク産業の頭打ちと米中貿易摩擦の影響が、今、同時に表れている状況です。

 それに加えて、アメリカの金利引き上げの動きがもともとあるため、高値圏で推移している株式市場としては、何かの情報が出てくればすぐに売られるという展開になっています。

 

 国債は若干売られています。

 これは国債の利回りの低下を意味しています。

 そして、ドル・円は少し円高気味です。

 原油価格も一時期よりは値を下げています。

 これらの値動きのパターンは、典型的なリスクオフの形で、相場転換時に起こりやすい現象です。

 ただ、思うのは、日経平均株価指数の場合、波形が歪になっているため、おそらく日銀が動いてるんだろうなぁなんて邪推していますが、これが逆に、相場の方向感を定まりにくいようにしていて、相場の調整を遅らせている原因なのではないかと考えています。

 

 一旦、下げ止まるタイミングがいつなのか。

 その後はどうなるのか。

 中国⇒アメリカ⇒日本の順でチャートを見ていくと、おそらく傾向がつかめると思います。

 中国の下げ止まりはそう遠くないでしょう。

 一方、アメリカと日本は、高値圏の中で値動きの荒い展開がまだ続くと思われます。

 米中の冷戦構造が表立って現れてきている株式相場ですが、やっぱり今年は荒れ気味ですね。

 

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