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子どものキャリア教育については関心があるが、本質を探るとおそらく十分な成果は得られない。なぜなのか。

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 文科省が推進している、小学校・中学校・高校での「キャリア教育」。

 キャリア教育≒職業教育?って思いますけど、その目指すところはどこなんでしょう。

 かつて、子どもたちの個性を伸ばすという目的で始まったゆとり教育

 結果的には学力の低下と空気を読むという、目指していた方向と真逆の教育成果となり、これが社会的な問題として指摘されているのは周知の事実です。

 この結果を受けてなんでしょうか、子どもたちにキャリア教育を受けさせることで、今度は自立心を育もうとしています。

〇キャリア教育の定義

 一人一人の社会的・職業的自立に向け、必要な基盤となる能力や態度を育てることを通して、キャリア発達を促す教育

 よくわからない・・・。

 よくわからない点は“キャリア”という言葉です。

 その前の文章はわかりますが、突然“キャリア”という言葉が出てくることで、キャリア教育の定義自体がぼやけてしまっています。

 

 それでは、そもそも論として“キャリア”とは何でしょうか。

〇キャリアの定義

 人は、他者や社会とのかかわりの中で、職業人、家庭人、地域社会の一員等、様々な役割を担いながら生きている。これらの役割は、生涯という時間的な流れの中で変化しつつ積み重なり、つながっていくものである。

 また、このような役割の中には、所属する集団や組織から与えられたものや日常生活の中で特に意識せず習慣的に行っているものもあるが、人はこれらを含めた様々な役割の関係や価値を自ら判断し、取捨選択や創造を重ねながら取り組んでいる。
 人は、このような自分の役割を果たして活動すること、つまり「働くこと」を通して、人や社会にかかわることになり、そのかかわり方の違いが「自分らしい生き方」となっていくものである。
 このように、人が、生涯の中で様々な役割を果たす過程で、自らの役割の価値や自分と役割との関係を見いだしていく連なりや積み重ねが、「キャリア」の意味するところである。

 要は、平たくいうと、キャリア教育とは、子どもたちが学校を卒業するまでの間に、社会に出た後の「生き方」を「自分で考える力」を育むための教育と定義づけられているのかもしれません。

自分の生き方を自分で考えるための教育

 ここがおそらくキャリア教育の本質なんだと思います。

 

 壮大なスケールの話ですが、本来、これって、子どもたちが周りの大人たちや地域社会を通じて感じ取りながら行われていた子どもの成長過程です。

 これを学校教育を通じて行っていかざるを得なくなっている現代社会の構造こそが問題の核なんでしょう。

 文部科学省の資料によると、キャリア教育が必要になった社会的な背景をこのように分析しています。

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 よく読んでいくと、これらの社会的な背景は今の大人の問題として指摘されている内容です。

 つまり、社会の成り立ちが変化したことで、大人の持つ根源的な人間価値が低下し、それをこれから大人になる子どもたちに教育で改善していこうというのがキャリア教育の目的のような気がします。

 問題の本質は、子どもたちの生きる力が衰えているわけではなく、産業構造の変化や新たな社会制度の構築により、社会全体の仕組みが変わっていることに大人が上手く対応しにくい世の中になっているということです。

 もう少し大きな視点で考えると、世界の中でニッポンの歩む方向を日本人がコントロールするのがより困難になっている証左であるとも言えます。

 グローバリゼーションといわれますが、このような中で日本を取り巻く経済的な環境が大きく変わったため、この国の社会構造も大きく影響を受けてしまっているということなのかもしれません。

 

 キャリア教育では、学校だけでなく、事業主や団体、行政、そして地域住民が全体で子どもたちを育んでいくという取り組みがなされています

 これはこれで大変意義のあることだと思います。

 特に、私たち事業主にとっては、地域の担い手が不足するという、近い未来の問題をどのように解決していくかが直近の課題であるため、勤労観や職業観といった社会への参画意義を地域で醸成していく必要があるように思います。

 この点でいうと、問題の本質は「地域社会の希薄化」や「地域産業の衰退」にあるので、同時にこの問題をどのように解決していけばいいかも考えていく必要があります。

 個人的には、酒々井町商工会青年部に属しているため、地域社会での取り組みを考えるうえで何が必要かを考える機会に恵まれている気がします。

 しかし、一般的には、地域住民が地域社会と関わる機会が少なくなってしまっているため、キャリア教育が抱えている問題の本質にたどり着くことは非常に困難に思われます。

 ならばどうするか。

 方法はいくらでもあると思います。

 ただ、コトの本質は大人の問題であるため、まずは大人が生き方の画一性から解放されることが解決に向けた出発点になると思います。

 そうじゃないと、子どもに生き方なんて教えられないよ。

 そもそも生き方なんて教えなくても、子どもは育つと思うけど・・・。

 

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