読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

子育て・老後*「1970年以降生まれのライフ&マネー塾」

子育てしながら、お金を貯める。ちょっと工夫して生きてみるのが、1970年以降生まれの僕らの人生。

「103万円の壁」、「130万円の壁」。『106万円の壁!?』 妻の年収と世帯収入増加の分岐点とは。

家計 働き方・キャリアプラン

 こんにちは。ファイナンシャル・プランナー(FP)事務所「FP OFFICE 海援隊」の重定です。

 「子どもが少し大きくなってきたので、空いている時間にパートで働きたい」

 「子どもの教育資金や家計のことを考えて、少しでも収入の足しにしたい」

 Q.税や社会保険について教えてください。

f:id:fp-office-kaientai:20160322092321j:plain

 子育て世帯のママさんから、このようなご質問をいただくことがあります。

 いわゆる「103万円の壁」、「130万円の壁」についてのご質問です。

 それでは、収入と税・社会保険の関係を見ていきましょう。

 

〔100万円の壁〕

 妻の年収が100万円を超えた場合に「住民税」がかかる水準。

 

〔103万円の壁〕

 妻の年収が103万円を超えた場合に「住民税」だけでなく所得税がかかる水準。

 この水準から妻は、税金面で夫の扶養から外れる。

 ※夫の収入に対しては、「配偶者控除」がなくなり配偶者特別控除」が適用される。

 

〔106万円の壁〕※新しい水準

 妻の年収が106万円を超えた場合に「住民税」だけでなく所得税がかかるのはもちろん、妻が以下の条件に当てはまる社会保険(公的健康保険や公的年金保険)」への加入が義務付けられる水準。

 妻が以下の条件に当てはまると、この水準から社会保険の面でも夫の扶養から外れる。

 短時間労働者に対する被用者保険の適用拡大(平成28年10月からスタート)

 ①1週間の所定労働時間:20時間以上

 ②賃金月額:8万8,000円以上

 ③勤務期間:1年以上の見込み

 ④従業員数:501人以上の企業

 ⑤学生ではないこと

  ※夫の収入に対しては配偶者特別控除」が適用される。

 

〔130万円の壁〕

 妻の年収が130万円以上の場合に「住民税」だけでなく所得税がかかるのはもちろん、社会保険(公的健康保険や公的年金保険)」への加入が義務付けられる水準。

 106万円の壁の条件に当てはまらない場合、この水準から、妻は社会保険の面でも夫の扶養から外れる。

 ※夫の収入に対しては配偶者特別控除」が適用される。

 

〔141万円の壁〕

 妻の年収が141万円以上になると、「住民税」所得税の納税や社会保険(公的健康保険や公的年金保険)」への加入は当たり前、夫の収入に対する「配偶者特別控除」がなくなる。

 

 ポイントは、

①税金面で夫の扶養から外れる水準:妻の年収103万円超

社会保険面で夫の扶養から外れる水準:妻の年収130万円以上

③平成28年10月から始まる「被用者保険の適用拡大」:妻の年収106万円超

の3つです。

 下のグラフでは、妻の収入が増えると、税金と社会保険料を考慮した世帯収入の増加額がいくらになるのかを表しています。

f:id:fp-office-kaientai:20160322103915j:plain

 妻の年収が99万円のときは住民税・所得税ともにかからないので、99万円がそのまま世帯収入の増加分になります。

 妻の年収が103万円を超えると所得税がかかりますが、130万円未満までは世帯収入の面では増加し続けるので、まずここを基準にどれぐらいの年収(or 月給)で働くのかを考えてみましょう。

 一方で妻の年収が130万円以上になると社会保険料がかかり、世帯収入がその分減ります。

 130万円以上の年収を得たい場合は、年収160万円以上を目指すと、それ以降は世帯収入が増加していくことになります。

 ただし、平成28年10月からスタートする短時間労働者に対する被用者保険の適用拡大」に当てはまる働き方をしているお母さんにとっては、「130万円の壁」がなくなり、代わって「106万円の壁」に引き下げられます。

 つまり、世帯収入の減少分岐点が妻の年収:106万円まで下がってくるので、この適用を受けたくないという場合は、たとえば、「働く時間を週20時間未満にする」、「従業員の数が500人以下の事業所に転職する」など、ひと工夫必要かもしれません。

 

 “働く=お金”とひとくくりにしてしまうと味気ないものですが、子育てをされているお母さんにとっては、現実的な問題として、この「~~~円の壁」が子どもや家族と向き合う時間なのかもしれません。

 夫婦共働きが当たり前になってきた時代において、税金や社会保障制度だけでなく、世帯主と配偶者にまつわる諸制度がこれから少しずつ変わり、同時に働き方も変わってくる、そんな気がします。