FP OFFICE 海援隊|1970年以降生まれの「ライフ&マネー塾」

これからの時代、変わりゆく常識を少しだけ早くキャッチし、人生に活かしてみる。

こんな時代だからこそ、いてくれる仲間がいるのが商工会の本当の価値なんだと思います。

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 新型コロナウィルス感染症拡大を受けて、地元の若手事業者向けに緊急経済対策についてのオンライン勉強会を開催しました。

 これまで、緊急経済対策が出る前と後で2回開催しましたが、オンライン会議っていうのは、結構、面白いなという印象を持っています。

 初めはやろうかどうか迷ったんですが、その理由は、酒々井町商工会青年部を卒業した人間として後輩たちの面倒を見るのはおせっかいなような気がしていたからです。

 でも、自体が刻一刻と展開していく中、やっぱりやらないとなぁと思い、現部長に連絡し、FP事務所として個人的に実施するということで開催に至りました。

 いざやってみると面白いんですよね。

 普段、使わないツールなので、新しいことをやってみるとテンションは上がります。

 ただ、使ってみて感じる問題点は、人間関係がそもそも築けていないと、空気感が図れないため難しいという点です。

 人間は、元来、五感でコミュニケーションする生き物です。

 実生活の人間関係では普段あまり意識しませんが、オンラインという舞台では、物理的に目を合わせづらい、表情のキャッチが曖昧になるなど、コミュニケーションの判断材料がどうしても欠けてしまうため、より高度な人間関係構築力が備わっていないと運営するのが難しくなります。

 なので、普段から人間関係が築かれているメンバーで行うならあまり問題ありませんが、知らない人同士の場合、余程の工夫が必要だと感じています。

 ということは、もし、オンライン〇〇をする場合、対面での人間関係が前提になるのはもちろんですが、必要に応じてオンラインツールを活用するといった流れになるのではないでしょうか。

 

 2回にわたって行った勉強会はLineのビデオ通話を使うものでした。

 世間ではZOOMやらなんやらと、さまざまなオンラインツールが注目されていますが、ぶっちゃけ、Lineで十分じゃんというのが正直な感想です。

 個人的には仕事柄、主要なオンラインツールはパソコンにインストールしていますが、通信状況がたまに悪くなることを気にしないなら、特に仲間内ならLineのビデオ通話で十分だと思います。

 扱った内容は、1回目が緊急経済対策のポイント整理、2回目が持続化給付金と千葉県中小企業再建支援金、特別定額給付金の手続き方法に加え、キャッシュフロー表についての考え方です。

 あらかじめテキストとして資料をLine上で配布し、本番では、参加者がパソコンの画面上で確認するといった方法で実施しました。

 Lineのビデオ通話でも画面の共有ができるため、この点では情報の共有が比較的しやすいような気がします。

 

 参加メンバーの人数は、日ごろから付き合っている仲間ですが、8人程度。

 特段、決まりは設けず、出入り自由にしておいて気さくに話し合いができるように心がけました。

 新型コロナウィルス感染症が拡大していく中で、特に緊急事態宣言下では、人は心理的につながりを求めます。

 経営者の人たちは、1人で何ごとも考え、決断しなければならないという意味で孤独です。

 今のような有事の際は特に、横のつながりを保っていく必要があります。

 勉強会を開催した本当の目的はこれだったんですが、それぞれの事業者の状況がどうなのか、仮に事業に影響が出ている場合、気持ちの面で凹んでいないかなど、そんなことを気にしながら会議を進めていきました。

 事前に個別にヒアリングはしていましたが、開催時点において、実際、何人かは影響が出ていて、緊急経済対策で使えそうな制度についてポイントを解説したり、読み合わせを通じ、多少の慰めかもしれませんが、今は、やってよかったと思っています。

 

 ついこの前、酒々井町商工会の事務局長と話をしたんですが、こういうときだからこそ、商工会の価値があるとおっしゃっていました。

 個人的にもそう思います。

 会員になっていると少なくとも情報は提供されます。

 窓口で相談することもできますが、本来、これが商工会の会員サービスです。

 今まで、多くの事業者に会ってきましたが、特に会員になっていない人たちに対しては「入ればいいのに・・・」と内心思っていました。

 下世話な話ですが、酒々井町商工会の月会費は1,000円です。

 年間にすると12,000円。

 会員じゃない事業者が会員にならないのは、お金がもったいないからという理由をよく聞きますが、おそらく、人間関係が面倒くさいということが本音なんだと思います。

 確かに、それは否めません。

 地元で商売をやっている以上、小学校や中学校の先輩・後輩の関係があるので無理はありません。

 でも、それぞれが大人として接しているため、先輩・後輩というよりは仲間という意識で接しているため、考え方ひとつのような気がします。

 

 開催した勉強会の目的は、経営者同士、仲間として、この局面をみんなで乗り切ることです。

 結果、例えば、持続化給付金を申請すれば、中小企業で上限200万円、個人事業主で上限100万円が給付されます。

 商工会の会費は、月会費1,000円、年会費12,000円です。

 商工会の会員になっていれば、それだけで仲間がいて、同時に会員サービスとしてサポートが受けられます。

 損得で考えるならば、特に、このような局面では得したことになりますが、何よりも仲間がいることで気持ち的に救われたりもします。

 

 世間では、今後、オンライン〇〇が便利などと持てはやされるかもしれません。

 でも、本当は、仲間がいて、人間関係がある中で、便利に使えるツールがオンライン〇〇です。

 あったらいいなはツールではなく仲間。

 いてくれる仲間がいるからこそ、商工会の価値があるように思います。

 

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