もう、銀行にはお金を預けない・・・ことにした。
お金を貯めることを“貯金”や“預金”というのはみなさんご存じのことと思います。
貯金は「郵便局」にお金を預けること、預金は「銀行」にお金を預けることですよね。
今では、郵便局は郵貯銀行になったので預金ということになるのでしょうか。
単純に、もう、銀行にお金を預けるのを止めにしました。
どうしてなのかというと、ふと、こんなことを思ったからです。
銀行にお金を預けてるって言うけど、ホントは預金って、裏を返せば、銀行にお金を貸してるってことなんだよなぁ。
銀行は貸金業が本業です。
お客さんにお金を貸して利息を得ることで生業を立てています。
銀行が誰かにお金を貸すときは少し多めに利息を取って、誰かからお金を借りる(=誰かがお金を預ける)ときは、それよりも少ない利息しか払わない・・・。
銀行は商売でやっているので当たり前のことですが、このまま銀行にお金を預けていても何も良いことはない・・・。
今までは素通りしていたことですが、直観的に意味ないなと思ったので、これからは「都銀や地銀、郵貯銀行などにはお金を貸さない(=預けない)」ことにしました。
と、同時に、ファイナンシャル・プラニングのスキルを用い、自分に合ったお金を貯めるための策を施していくことにしました。
以下、簡単にまとめていきます。
〔家計〕
収入を増やし、支出を減らし、資産を増やし、負債を減らす。
⇒純利益を増やすことで、純資産を増やす。
これは、「損益計算書(P/L)」と「貸借対照表(B/S)」の考え方です。
負債はないので、収入増と支出減、資産増を行っていけば、必然的にお金は貯まります。
(1)収入
お金だけの観点で言うならば、よほどの大企業にお勤めでない限り、ひとつの会社で“稼ぐだけ”というのは、これからのご時世、リスクが高すぎます。
収入の基盤がひとつの会社からのお給料しかないため、その道がなんらかの事情で閉ざされると稼ぐ術がなくなってしまいます。
自分自身は個人事業主としてFP事務所を営んでいるので、いわば、フリーランスです。
そこで、「収入の経路を複数持つ」ことに切り替えました。
といっても、他の会社で働くということではなく、自分の仕事の中で収入源を多様化させることにしました。
心得① 収入源を多様化させる!
(2)支出
収入源の多様化と同時に、今年の1月から支出の見直しを図り、ようやく完了しました。
必要なものとそうでないものとを分け、きちんとメスを入れていく。
人間、だらしないので無駄遣いは必要ですが、使い過ぎていた部分を控えるようにし、支出全体で無理のないお金の使い方をしていけるよう組み替えました。
心得② 無理のない範囲で支出を見直す!
(3)資産
ここが今日のタイトル部分ですが、「もう、お金を銀行に預けない」ことにしました。
つまり、もう銀行にはお金を貸しません。
貸したところで、とんでもない低い利息でしか戻ってこないので。
といっても、ここで言う銀行とは、都銀や地銀などのことで、預け先を某ネット銀行にし、同時に同系列の某ネット証券会社を通じ、自分ではなく「投資信託」君に働いてもらうことで資産を増やすことにしました。
いわば、お金にも、しっかり働いてもらうということです。
こうすることにしたのは、
①都銀や地銀に比べ金利が少し高い
②ネット証券との取引がスムーズで運用がしやすい
③ネット証券の場合、運用コストが少なくて済む
の3つの理由からです。
そこで、もう少し幅広い意味で資産形成について決めました。
決めゴト①「現金・預金」
現金・預金は必要な分を残して証券口座に移す。
日々の生活に必要な分は残して、あとは極力、お金に働いてもらうために証券会社の口座でスタンバイさせ、タイミングを見計らって「投資信託」君を購入します。
決めゴト②「保険」
保険は、完全に保障のためにしか入らない。
今年の3月までは、貯蓄性の保険(一部の死亡保険や個人年金保険、学資保険など)は、お金を貯めるための有効なツールとして機能していました。
しかし、マイナス金利政策の影響で保険会社の採算が悪化し、4月に入り、保険会社各社が料率を改定。
多くの保険会社で貯蓄性の保険は、お金を貯めるためという目的だけで考えると、保険料の払い損(≒運用効率が悪い)が目立つようになっています。
なので、マイナス金利政策が完全に解除され、保険会社の経営が良くならない限り、貯蓄性の保険ではなく、他の金融商品で資産を増やすことにしました。
決めゴト③「資産運用」
資産運用は、長期投資を行わない。
一般的に、「資産運用は長期的な運用を心掛けましょう」と言いますが、これは完全に間違いというわけではありません。
むしろ、長い目で見れば、結果的にリスクが均されやすいので、“安定運用”という意味では効果的と言えます(その代わり、リターンも均されますが)。
なので、「老後の生活資金を準備する」とか、「子どもの進学資金を準備する」など、運用期間が10年以上のような超長期的な資産作りでは有効です。
たとえば、このような計算になります。
○元金100万円
○運用期間20年
○結果的な年平均利回り1.00%
○物価の変動、手数料、税金は考慮しない
この条件のもとで計算。
①総利回り:22.019%
②総利益:22万190円
③元利合計金額:122万190円
過去20年のマーケットのデータを見ると、たとえば、日本株のパフォーマンスは2017年5月時点で年平均利回り1.8%(結果的な発生確率が68.27%)となっているので、結果的に資産運用をした方が良かったと言うことができます。
ただ、資産運用は“波乗り”のようなもの。
「上昇の波」と「下降の波」が長期的に入れ替わりで来るので、この両方の波に上手に乗っていくことができれば、長期運用ではなく、短期運用を心掛ける方が良いということになります。
これも、日本株の過去のマーケットデータで見てみます。
〔年平均利回り〕
1年間:16.70%
3年間:11.90%
5年間:16.10%
直近5年以内の日本株のパフォーマンスの方が、過去20年のパフォーマンス(年平均利回り:1.8%)よりも高くなっています。
過去5年以内のパフォーマンス>過去20年のパフォーマンス
この意味するところは、
過去5年以内のマーケットの状況は、どちらかというと、結果的に「上昇の波」による恩恵が深かった。
ところが、過去20年のマーケットの状況では、どちらかというと、結果的に「下降の波」による恩恵が深かった。
ということです。
すべては結果論です。
日本株で見ると、結果、2017年5月を決算として締めくくった場合、過去20年よりも過去5年以内の方がパフォーマンスが良かっただけのこと。
当たり前のことですが、基本に立ち返り、状況に合わせて転換点を探りながら運用を行っていきます。
決めゴト①「現金・預金」、②「保険」、③「資産運用」、これらのことから、
心得③ お金にも働いてもらう!
という結論です。
今回は、自分の家計や資産形成について「こうする」ということを書いてみました。
①収入源を多様化させる。
②無理のない範囲で支出を見直す。
③お金にも働いてもらう。
自分では「たぶん、これが上策」と思って決めたことですが、どうでしょう。
どこまで実現できるか、頑張ってみます。