2020年、日経平均株価指数、いよいよ終盤の転換点に近づくか。
新年、明けましておめでとうございます。
昨年同様、2020年も、1970年以降生まれの「ライフ&マネー塾」では、暮らしとお金について、さまざまな情報を提供させていただきます。
毎年、年初は「チャート分析」を行うようにしていますが、今年の株価はどうなるのでしょうか。
今回は、日経平均株価指数について、2つのシナリオを紹介させていただきます。
〇日経平均株価指数 シナリオ1
シナリオ1は、これまでのシナリオの継続です。
ポイントは、2018年10月1日につけた終値24,245.76円を抜けるかどうかです。
抜けずに急落が続き、一定の水準を下回れば、シナリオ1が確定します。
逆に24,245.76円を抜ければ、シナリオ2で考えていきます。
〇日経平均株価指数 シナリオ2
シナリオ2は、シナリオ1と違い、「もう少し上がって、その後、下がる」という内容です。
現在の波は上昇の「第(1)波」のうち、「第5波」。
「第5波」のうち「第③波」or「第④波」を形成中。
「第⑤波」到達後は、急落。
わかりにくいと思いますが、「もう少し上昇して、その後、急落するだろう」と考えています。
シナリオ1にしろ、シナリオ2にしろ、共通点は「急落」です。
年明けは、いきなり日経平均株価指数が急落しました。
この理由は、アメリカとイランの対立激化懸念ですが、原油価格が上昇し、円高・ドル安に振れました。
アメリカとイランの対立については、どこまで引っ張るかを見ておく必要があります。
ただ、リスク要因としては、中東情勢よりも世界経済の減速懸念がどのようにマーケットに織り込まれていくかの方が重要であるため、各国中央銀行の金融政策におけるスタンス、つまり、金利の動向に、今年も目が離せません。
この点については、FRBが利下げを一旦停止しているため、再開するかどうかがポイントになるでしょう。
あとは中国の景気減速とドイツ経済ですかね。
イギリスのEU離脱は確定したため、EU経済の混乱も足元でくすぶっています。
中国経済はヨーロッパとの関係性が深いため、両者が足を引っ張り合うと世界経済にとっては大きな痛手になるでしょう。
ポジティブ要因としては、11月3日に予定されているアメリカの大統領選挙の行方です。
通常、大統領選挙の年は、経済政策を良さげに演出するため、株価は上がりやすくなります。
これにマネーが乗れば、株価は上昇する可能性が高いと思います。
ただし、「トランプ政権が続くのか」と「民主党が政権を奪取した場合、どうなるか」について、情報を集める必要はあるでしょう。
日本国内に目を向けると、昨年の10月、消費税を上げて以来、経済データは軒並み悪化しています。
特に消費関連ですが、10月の消費支出は前年比▲5.1%と大幅な下落です。
小売りや自動車、家電などで影響が大きく出ているため、消費の下支えを目的にした経済政策に注目が集まることになると思います。
もうひとつ注目しておきたい指標は消費者物価指数です。
通常、増税直後は、物価は上がりますが、その後、どこまで下がるのか、ここがポイントです。
今年はオリンピックイヤーです。
それに向けて消費のムードが高まる反面、オリンピックが終わった後は一気に冷え込むでしょう。
国はキャッシュレス決済によるポイント還元を実施していますが、それが6月で終わるため、次の政策としてマイナンバーカードでのポイント付与を予定しています。
話を株価に戻すと、2020年は、金利の動向が最重要ポイントに思います。
アメリカの金利がどうなるか、利下げの思惑が出ると株価は上昇、逆に利下げが遠のけば下落。
アメリカの大統領選を想定すると、余計に金利の動向が気になります。
ただし、主要な株価指数はいずれも高値圏にあるため、少しのショックで株価は大きく下げる可能性があります。
今年も乱高下を繰り返しながらの展開になりそうです。
ということで、個人的には、日経平均株価指数はシナリオ2の可能性を追っています。
〇日経平均株価指数 シナリオ2
急落のタイミングはずれ込んでいますが、チャート的には、リーマンショック後の上昇局面が終わりに近づいていると見ています。
金融緩和の出口戦略の行方がどうなるか、特に金利の動向、2020年はここに注目していきたいと思います。