FP OFFICE 海援隊|1970年以降生まれの「ライフ&マネー塾」

子育てしながら、お金を貯める。これまでとはちょっと違った未来の常識。

45歳。収入を高めるための人生戦略。

f:id:fp-office-kaientai:20180912135214j:plain

 人生100年時代と言われるようになりました。

 この言葉はすごく抽象的で、だからこそ、その意味が知りたくなるんですが、要するに、「長生きすることになるけど、これからどうする?」という問いかけのような気がします。

 どうする?と言われても、???って感じですが、今回は、この「どうする?」について、これからの未来を今の家計に落とし込むことをしてみようかと思います。

 

 まずは「未来の設定」からですかね。

 わかりやすく考えるために、私たち1970年以降生まれの老後がどうなっているかをちょっとイメージしてみましょう。

2040年、団塊ジュニア世代が全員65歳以上になる。

 これ、衝撃的ですが、ベストセラーになった『未来の年表』という本があって、この中で示されている人口推計が根拠になっています。

 団塊ジュニア世代は、狭義では1971年~1974年の間に生まれた人たちなので、今の年齢でいうと、47歳・46歳・45歳・44歳の層です。

 2040年に団塊ジュニア世代が全員65歳以上になるということは、つまり、今、44歳の人たちが22年後、65歳になっているということですよね。

 これが真の意味での超高齢化社会です。

 人生100年時代であるため、団塊ジュニア世代の親世代である団塊の世代の人たちも高齢者としてご健在だったりして、そこに私たち団塊ジュニア世代が後乗りで高齢者の仲間入りをするわけです。

 だから、2040年、団塊ジュニア世代が全員65歳以上になることをもって、超高齢化社会の度合いが極端に深まります。

 ちなみにその下の年齢層、だいたい5年分ぐらいですかね、今の40歳ぐらいまでを広義の団塊ジュニア世代というので、ざっくりいうと、1970年代生まれの人たちがこぞって高齢者になっていく2036年からの10年間ぐらいは、やたらめったら超高齢化が及ぼす社会現象がクローズアップされてくるんじゃないかと思います。

 

 そんなのは、もう、国としてはわかっていて、だからこそ、公的年金制度をどうするか、定年の年齢をどうするか、という議論がされています。

 現行では、公的年金の支給開始年齢は65歳から、定年退職の年齢は60歳となっています。

 ここには5年間のずれがあるため、会社勤めをいったん60歳で終了し、希望すれば65歳まで働けますよという法改正がされました。

 これが高齢者雇用安定法の改正ですね。

 そんなこんなで、今では、定年後も働いて、65歳が完全リタイアという設定になっています。

 

 さぁ、ここで1970年以降生まれの私たちが想定しておきたいことは、こんなことです。

年金の支給開始年齢は70歳、定年退職の年齢は65歳になるかも。

 ちょっと記憶をさかのぼると、団塊の世代の人たちが大量に退職する前、公的年金制度の抜本改正が行われました。

 当時は、年金がもらえるのは60歳からだったんですが、それが生年月日に合わせて段階的に引き上げられるようになりましたね。

 いわゆる「特別支給の老齢厚生年金」ってやつです。

 言葉は覚えなくていいので、昔、そんなことがあって今に至っているということだけ理解してください。

 これがポイントなんですが、人口の多い世代は、人数だけで社会制度自体を変えてしまう大きな力を持っている?と個人的には考えています。

 この理屈で考えると、団塊の世代の次に人口が多い団塊ジュニア世代の人たちが60歳、もしくは、65歳になる前に、たぶんですけど、また年金制度の一大改革にメスを入れざるを得ない状況になってくるんじゃなかと思います。

 具体的にいうと、先ほど述べたように、公的年金がもらえるのが70歳から、定年退職の年齢が65歳というのが当たり前の時代になるということです。

 現に、ニュースや新聞などで報道されていますが、年金の支給開始年齢を引き上げる議論や定年を65歳に決めた会社があったりと、すでに兆候は表れています。

 こう考えるとですね、私たち1970年以降生まれの老後は、少なくともこんな感じで定義されてくるはずです。

70歳からが老後。

 65歳で定年を迎え、70歳までが再雇用、そして完全リタイアに合わせ、70歳で年金がもらえるというアクティブな老後生活です。

 アクティブというのはすごい元気って意味です。

 

 そしたら、どうします?

 団塊ジュニア世代の私たちは、言っても、まだ40代です。

 仮に今、45歳だとしたら、あと25年、働くことになります。

 大卒の人の場合、23歳で会社に入り、30歳前後で結婚したとしましょう。

 40代はまだ子育て期で、50代でようやく子どもが巣立っていく時期かもしれません。

 そのあとで考えてみても、70歳まではひたすら遠い道のりです。

 この間、どうします?

 この期間の行動が、ほぼ、私たち1970年以降生まれの老後を決定づける重要な要素になります。

 

 さて、老後の設定条件について、もう少し見ていきます。

 人口、年齢と見てきたので、今度は国の財政についてです。

 超高齢化社会だから、お金ない、お金ないと国は言っています。

 なんでお金がないと言っているのかというと、高齢者の人たちがすごく多くなって、年金として支払うお金や医療費、介護費なんかが増えちゃってるんですよね。

 だから、私たちはこんなふうに考えます。

社会保険料、上がるよね。

税金も上がるよねっ!

 普通に考えて、そうなる可能性は高いでしょうね。

 だから、消費税を引き上げましょうなんてことを言っています。

 これは、家計にとっては固定費の増加につながるため、みんなの反応はすこぶる悪いですよね。

 100歩譲っても、消費税の引き上げは仕方がないという厭戦ムードで、増税、ドン!って感じになるんだと思います。

 それでも、これが私たちの老後を支えるんですよね。

 全部じゃないですけど。

 

 それじゃ、次は、経済について見ていきましょう。

 1970年以降生まれの私たちが高齢者になる老後では、国内の経済環境がどうなっているかです。

 よく言われていることですが、ITやら、AIやらで、いろんなことが便利で簡単に処理される楽ちんなライフスタイルが訪れるんじゃないかと思います。

 スーパーに買い物に行ったらキャッシュレスですべて完了しちゃうとか、車を運転する必要がないとか、病気になっても医療機関で患者さんの治療履歴が共有できるので効果的に治療が受けられるとか、イメージできることは今やたくさんあります。

 こういうのを、全部、わ~~~って手繰っていくと、こんな共通点が見つけられます。

経済活動のショートカット。

 いろんなものを簡単に済ますことができるため、今まであった仕事や職種の役割が別のニーズにシフトしていきます。

 いわゆる、産業の転換ですよね。

 既存の産業から新しい産業にシフトチェンジしていく。

 産業全体もそうですが、具体的な仕事内容自体もそのようになっていくんだと思います。

 だから、自分の能力を棚卸して、どんなふうに自分を高めていけばいいかという意味で、この現象についてプラスに受け止めた方が良くて、そうじゃなければ、70歳という老後まで、とてつもなく長い道のりを歩んでいくのに息切れを起こしてしまう気がします。

 

 こういうのもあって、今、国は「働き方改革」やら、「ワークライフバランス(仕事と家庭の両立)」に向けた支援やら、仕事の面でも、プライベートの面でも、考え方を変えていきましょうという取り組みを行っています。

 もう、国は想定しちゃってるんですよね。

 生産年齢人口がこれからどんどん減っていく。

 そして、団塊ジュニア世代が老後に突入してしまうとなおさらそうなる。

 国の経済活動が衰えると、税収が落ち込み、超高齢化社会という衝撃を吸収することが難しくなる。

 だから、1億総活躍社会というスローガンで、なるべくなら、長く、元気に、国民みんなが働くことができる社会制度に変革していこう。

 さぁ、みなさん、着いてきてください!

 

 こんなふうに見ていくと、重要なのはこれなんだと思います。

変化への対応力を鍛える。

 もう、あからさまにいろんなことが変わっているのがわかります。

 仕事の環境しかり、生活環境しかりです。

 目に見えて変わっているため、そのスピードも速く感じます。

 だから、気持ちの面で不安定になりやすい時代になっているんだと思います。

 変える必要のないものは変えず、変えた方がいいものは素直に変えていく。

 削ぎ落すことも必要なことかもしれません。

 断捨離とかいって、生活や人生において、ごちゃごちゃしたものをなるべくスリム化していこうとする価値観がこの言葉に現れています。

 これは、変化への対応をよりしやすくるためのひとつの処方箋です。

 いろいろとあるかもしれませんが、要するに、大切なのは、人生の中で何を軸にするかです。

 人によっては仕事かもしれません。

 また、人によっては家庭かもしれません。

 他にも、地域社会に貢献することを生きがいにするのもいいでしょう。

 まだまだ、軸は、人の数だけあるような気がします。

 ただ、ひとつ言えることは、自分の中に人生の軸をしっかりと作っておくこと。

 そしたら、変化の時代に、自分が止まって見えてきます。

 そのとき、次の一歩がとても意味のあるものになります。

 

 変化のスピードが速い時代に、自分の老後がどうなるかを心配することは、たぶんですけど、虚しいだけで、おそらく、それには重要な意味はあまりないような気がします。

 むしろ、これまで申し述べてきたように、時代の趨勢を見極め、身の回りの社会環境がどのように移ろっていくかをしっかりと観察しながら、今、何をすべきかをしっかりと考え、行動することにこそ、意味があると思います。

 ファイナンシャル・プラニング上では、だからこそ、今の家計状況について知ることが意味を持ちます。

 なんせ、事実上、国の目指している未来のビジョンが、もう、決まっているわけですから。

 

 FP事務所として、最近、特に気を配っているのは「収入」についてです。

 家計を改善する場合、「収入」・「支出」・「資産」・「負債」のうち、どれを工夫すればいいかを考えることになります。

 まず手を付けやすいのは、やはり「支出」です。

 住宅ローンの返済負担を減らすにはどうしたらいいか。

 保険料を抑えるためにどうしたらいいか。

 家計支出をつぶさに見ていくと、いろんな課題が見えてきます。

 普通はここで止まっちゃいますよね。

 だから、私たちのようにFP事務所を構えている人間がいるんですが、支出の課題解決が終わると、次は「資産」に目を転じていきます。

 なぜかというと、せっかく、支出の改善を図り、家計簿内でお金を余らせたにもかかわらず、上手くお金が貯まらないという問題が発生していることが多いからです。

 要は、資産効率≒貯蓄・運用効率を高める工夫を施していきます。

 その次に「負債」について見ていく必要がありますが、これについては、一般的には住宅ローンを完済するまでの道筋を描けばおおよその問題が片付きます。

 一番難しい点は「収入」です。

 これ、簡単に収入を増やしましょうと言うこともできるんですが、夫が会社員で、妻もパートとして働いているというご家庭の場合、すでに共働きで収入を得ています。

 さらに輪をかけて収入を増やしましょうという提言はなかなか難しいものです。

 でも、ここが本当は極めて重要で、1970年以降生まれの私たちが老後を豊かに、気持ちの面でも満たされた人生を送るために、今、何をすればいいかの答えがここに隠されていたりするからです。

 つまり、仕事の面でも、家庭の面でも、地域社会(コミュニティー)の面でも、自分自身の性質を高め、他者との間における相対的な希少性を生み出すことで、長い目で見て、多面的に、収入を得る機会が増える可能性を高めることが重要な要素になってくるからです。

 

 元リクルート社フェローの藤原和博さんは著書『戦略的モードチェンジのすすめ 45歳の教科書』でこんなことを言っています。

私たちの人生観を「八ヶ岳連峰主義」に修正していく必要がある。 

 これ、なんのこっちゃと思うかもしれませんけど、いろんな山に登っておこうということです。

 これまで、私たち1970年以降生まれの人間は、団塊の世代である親の姿を見て、一つの会社に入って、家庭を顧みず、ましてや自分たちの住んでいる地域のことはあまりよく知らないというのが当たり前だと、いつの間にか思っていました。

 でも、これって、自分がかかわるフィールドがひとつってことですよね。

 高度経済成長のもと、右肩上がりで生活が潤っていくような時代では、これでよかったんだと思います。

 戦術としては最も短期間に暮らしが豊かになりますから。

 でも、バブルが崩壊し、長い間かけて登った山の頂が見え、人々は気づきました。

 これまでとは違う時代になっている。

 なんか、ものすごく遅い気付きのように思えますが、そこで出てきたのが、価値観の多様化です。

 人にはそれぞれ人生があり、人にはそれぞれ求めるものや目指すものがある。

 必ずしも、みんな一緒ではなく、それぞれひとり一人が違う。

 これは当たり前なんだよという真理。

 こうなったら、もはや、混沌です。

 いち早く、これに気付き、自分の身の振り方を考え、行動したもの勝ちの世の中になっていきます。

 少し大げさでしたが、要するに、時代が巡って、人間の本質に目が向けられる時代に戻ってきたということです。

 であるならば、個性を伸ばす、個性を活かす思考や行動が不可欠で、それを実現するために、ひとつの山ではなく、複数の山を登る体験や経験がものすごく重要なんだよということを藤原和博さんはその著書の中で言っています。

 八ヶ岳連峰主義という人生観は面白い表現だなと思いましたが、私自身の人生においても共感できることで、45歳という節目において、自然と、本能的に、???が灯ったいきさつを振り返ってみただけでも、通ずるところがあると感じています。

みんな一緒からそれぞれひとり一人へ。

 この意味については、個々人、まったく違った答えを導くことになると思います。

 ただ、最終的に、個々が個々を尊重し、協調し合う、その先の人生のステージが老後になるため、仮に1970年以降生まれの私たちの老後が70歳からであったとしても、結局、巡り巡ってみんな一緒になっていくような気がします。

 でも、このときのみんな一緒は、きっと、個性の高まりをともなった、これまでとは一段高い螺旋階段の上位層で起こる現象なんだと思います。

 だから、ひとつだけ、最後に申し上げます。

 たぶん、あとでみんな合流する。

 だから、今、自分の人生軸を多く持つ努力を重ねよう。

 これが、未来に向けて収入を増やす、本質的な答えなのかもしれません。

 

FP OFFICE 海援隊 Webサイト

fpofficekaientai.wixsite.com