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「子どもに金銭教育は必要か」論

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 必ずしも、日銀や日本FP協会に反旗を翻しているわけではありませんが、子どもに金銭教育が必要とする風潮に、少なからず疑問を感じています。

 ファイナンシャル・プランナー(FP)事務所としてはあるまじきことかもしれませんが、子どもの教育を考えると、金銭教育は、どう考えても優先順位が低い気がします。

 金銭教育とはなにか。

 定義づけをしてみると「暮らしやお金について学ぶこと」です。

 この目的は、生きるうえで「自律」心・「自立」心を養うことにあります。

 自律は精神的なもの、自立は経済的なものと定義すると、金銭教育とは、

自分で生きていくための術を学ぶ

のひと言に尽きます。

 このように考えると、金銭教育は子どもにも必要かもしれません。

 

 でも、自分で生きていくための術を学ぶ方法は他にもあります。

 まず第一に、親や兄弟、おじいちゃん・おばあちゃん、親族などの身内との関りで培われる生き方の学び、そして第二に、友達や近所の人間関係から得られる体験、さらに第三として、学校やその他社会とのかかわりの中で学ぶ知識や経験。

 基本的には、このような中で子どもたちは学び、体験を通じて大人になっていくと思いますが、これらの過程が希薄になっている社会環境のもと金銭教育が重視され、優先度が高くなっていくと、せっかく得た「暮らしやお金についての学び」は、結局、上手に活かせず、どちらかというと、子どもたちに拝金主義的な考え方が正しいという誤ったメッセージを伝えかねない恐れが生じます。

 それよりもむしろ、子どもたちに金銭教育を施すなら、「何のために、何をやるべきか」を自分で考えられる力を育み、「お金はそのための単なる手段である」ことを教えればいいだけなので、わざわざ金銭教育と銘打って行うほどのものではないような気がします。

 

 子どもと「将来、何になりたいか」の話をしたとします。

 大人としては、

①理由:なぜ

②方法:どのように

③結果:どうなる

などの考えるきっかけを与えられればいいだけのことですが、複雑化する現代社会においては、大人が答えられないことはたくさんあるでしょう。

 でも、大人が方法論やそれにまつわる道徳観念、哲学的なことなども含め、子どもと一緒に学び、体験していくことで、答えはおのずと見えてくると思います。

 

 金銭教育は、狭義では目的を叶えるための単なる方法論にすぎません。

 広い意味での金銭教育は、子どもとともに大人が「自律」心や「自立」心を養うことでもあるので、一緒に考え、行動する力を子どもも大人も育めればそれで足りると思います。

 自分の人生を、自分で考え、行動できる力を養うのが金銭教育の本来の目的です。

 大人がこれを理解せず、これから大人になる子どもに金銭教育が必要とするのは、おそらく遠くない未来、世の中に誤ったメッセージを発信していくことになるでしょう。

 難しいことかもしれませんが、原理原則に立ち返り、幅広く「教育とは何か」を自分なりに考えていく時間が必要なのかもしれませんね。

 

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