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お金が絡むと、人は結構、本気になる。でも、お金が絡んでも、人は結構、本気になれない。離婚の前の結婚における金銭的な法定義。

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 離婚にかかる財産分与のご相談。

 時折、離婚にまつわる金銭的なご相談をいただくことがありますが、個人的には割り切れない気持ちになったりします。

 ひとえに、離婚といってもその内容は人それぞれです。

 夫婦間の暴力や犯罪、経済的な問題など、本当に致し方なく離婚を決断するケースがあれば、婚姻期間中の価値観や考え方、慣習などの食い違いが長年にわたり積み上がった結果、離婚に踏み切るケースもあります。

 また、必ずしも仲たがいしているわけではなく、どちらかというと、なんで仲がいいのに離婚するの?と思ってしまうご夫婦にもお会いしたことがありました。

 だから一概に離婚=これという答えはなく、離婚にかかる金銭的なご相談は、特に先入観や固定観念をリセットして挑む必要があると、いつもより多めに思うようにしています。

 こう考えると、対応する側として気持ちの整理を付けやすいのですが、それでも、このことについてはどうなんだろうと、いまだに結論付けられていません。

 

 お金が絡むと、人は結構、本気になる。

 

 離婚には、段階的に養育費や慰謝料、財産分与など、直接的な金銭のやりとりをどのようにするかといった現実的な課題を克服する作業がともないます。

 だから、当事者の頭の中はかなり現実的だと思うことが間々ありますが、にもかかわらず、人間なので感情に左右されて判断していると同時に映ったりもします。

 増長した権利意識とアメリカナイズされた契約社会において、離婚はある種象徴的な現象で、戦後の憲法民法で規定されている家族や夫婦の概念が古臭くなってきているのか、はてまたそれにともなう制度が時代に合わなくなってきているのか、ライフスタイルの変化もその要因のひとつのような気がしますが、時代に翻弄されている日本人の矛盾を、離婚という社会現象の中に感じます。

 ひと言でいうと、無防備すぎるということなのかもしれません。

 権利意識が高まっているにもかかわらず、アメリカナイズされた契約社会になってきているにもかかわらず、自己防衛に対する意識は意外と希薄なままなのではないでしょうか。

 

 離婚が成立するパターンには3つあります。

①離婚協議

②離婚調停

③離婚裁判

 一般的には①「離婚協議」で話し合いのもと解決しようと試みますが、この過程で養育費や慰謝料、財産分与などについての取り決めを行います。

 ここで重要になってくるのが「結婚」という概念です。

 結婚は、別の言葉でいうと「婚姻」になりますが、婚姻とは、結婚により夫婦として姻戚関係を結ぶという意味です。

 日本は漢字の文化なので、婚姻にはそもそも家同士がつながるという意味が含まれています。

 だからこそ、家父長制の色合いが強い明治民法では、夫が妻の財産を一家の長として管理するとしていました。

 戦後、民法が改正され、夫婦の財産は、夫のものは夫のもの、妻のものは妻のものという「別産制の原則」が敷かれました。

 でも、こうなると、今度は専業主婦の場合、離婚などで財産分与する際、夫婦間で不公平が生じます。

 そこで、現在は、別産制を原則としながら、内助の功のような配偶者の貢献度をしっかりと反映させ、財産について考えていこうという解釈に変わっています。

 つまり、夫婦の財産は、原則、夫と妻、それぞれの持ち分についてはそれぞれが持つが、婚姻期間中の財産については、夫婦がともに協力して築いてきたものであるため、公平に分かち合わなければならないということです。

 

 お金が絡むと、人は結構、本気になる。

 

 婚姻期間中の財産は、夫のものは夫のもの、妻のものは妻のものと認めながら、同時に夫婦で築いてきた共有のものともされています。

 離婚にまつわる金銭的なご相談は、通常、一方の当事者によるものです。

 協議離婚を選択する場合、財産をどのように分けるかを考える前に、夫婦間のしっかりとした話し合いが必要になります。

 しかし、現実的には感情のもつれもあり、話し合いがなかなか前に進みません。

 だからこそ、結婚とは、婚姻とは、そして離婚とはについてのそもそも論を組み立てていく必要がありますが、実際はそうはならず、感情的に離婚に踏み切ってしまうことになります。

 

 お金が絡んでも、人は結構、本気になれない。

 

民法第752条

夫婦は同居し、互いに協力し扶助しなければならない。

 民法では、夫婦が協力し、助け合うことを義務としています。

 これは「婚姻費用の分担」に大きく関わる大原則です。

 婚姻費用とは結婚式や披露宴のお金ではなく、結婚後の生活費全般を指します。

 夫婦はお互いに協力して助け合いながら生活していかなければならないため、生活費のあり方についても、ちゃんと話し合いによって分担していきましょうということが定められています。

 だからこそ、別居した場合、一方が生活費を請求することができ、だからこそ、養育費の概念が存在するわけです。

 

 お金が絡んでも、人は結構、本気になれない。

 だから、無防備でいられるのかもしれません。

 でも、子どもが絡むと、人は結構、本気になれる。

 だから、知ろうとするのかもしれません。

 

 離婚の理由はひとそれぞれです。

 でも、本質的にはお金で解決できる代物ではないような気がします。

 人生はそんな単純なものではなく、だからこそ、お金よりも大切な、人それぞれの何かが解決の糸口になるんだと思います。

 

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