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相場転換後の資産配分。資産防衛の方法とは。

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 FRB(米連邦準備理事会)の議長がイエレンさんからパウエルさんに交代します。

 今年は難題、多めなんですよね。

 パウエルさんがどのように物価を安定させ、金融市場をコントロールしていくのか、今、マーケットが注目しています。


Carly Rae Jepsen - I Really Like You

ざっくりいうと、

①アメリカ経済の現状とパウエル新体制の見方

②NYダウが暴落した理由

③資産配分、どうすればいい?

アメリカ経済の現状とパウエル新体制の見方

 今回もいつも通り、マーケットについて見ていきます。

www.nikkei.com

 アメリカ経済って好調なんですよね。

 2017年、金融緩和政策から金融引締め政策に方向転換し、これまで金利の上昇が大いに期待されてきました。

 このような中で失業率が十分に下がり、完全雇用が実現できたため、2018年は賃金の上昇と、これにともなう物価の上昇が予測されています。

 さらに、トランプ大統領法人税の大規模減税策を打ち出したことで、企業業績の向上と賃上げ、消費の活性化で経済がより好転しやすくなるという期待が高まっています。

 

NYダウ、なぜ大幅安?

 このように見ると、実体経済が良い方に向かってきていると思いますが、資産市場では捉え方に変化が出ています。

www.nikkei.com

 NYダウが暴落している理由は、

①アメリカの雇用環境が予想以上に良い?

②賃金が上がる!

金利が上がってしまう!

④企業コストが上昇し、業績の悪化につながる!

といったところです。

 

 もうこれで答えが出ちゃってるんですけど、マーケットは昨年から利上げを織り込んできました

 だから、特にトランプ減税の話題で株価が高騰してたんですが、ここに来て利上げへの警戒感がぐっと増しています

 やっぱり早いですね、マーケットの反応は。

 実体経済がさらによくなることを確認し、先回りをして資産市場で株価を売るという展開です。

ポイント)

資産市場は実体経済よりも半年から1年早く動く。

 マーケットのプレーヤーたちは、すでに次の展開を織り込み始めました

 この点で、今回のNYダウの暴落は、次のステップへの良い手本と言えます。

 ただ、これを鵜呑みにするかどうかは別問題です。

 株価の下落シナリオがはっきりしたのは確かですが、今後はしばらく「好調な実体経済への単純な期待感」と「利上げに対する警戒感」が入れ替わり立ち替わり訪れるからです。

 

チャートで見るマーケットの方向性

 さて、チャートで確認していきましょう。

◎NYダウ

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 チャート上に青線が引っ張ってあります。

 いわゆる「上値抵抗線」です。

 NYダウの場合、昨年の夏ぐらいからこの線を突破してきました。

 テクニカル上、これ以降の上昇がNYダウのバブルと考えています。

 タイミング的にはトランプ減税への期待感が高まってきたころですかね。

 

 次にこのチャートに日経平均株価指数を重ね合わせてみましょう。

◎NYダウと日経平均株価指数

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 青のチャートが日経平均株価指数です。

 これにも「上値抵抗線」を引いてみました。

 日経平均株価指数の場合、まだこのラインに到達すらしてないんですね。

 これは、米国株よりも日本株の方が割安という意味です。

 別の言い方をすると、次のようになります。

アメリカ経済は好調だが、日本経済はまだそこまで至っていない。

 惜しいんですよね、日本の場合。

 あとちょっとで出口が見えそうなんですけど、様々な理由で実体経済がアメリカほど好転していません。

 アベノミクスによる大規模な金融緩和政策は功を奏していますが、マイナス金利政策を導入してしまったがために、逆に金融機関が疲弊してしまい、経済の川下にお金が届きにくい状況が生まれている気がします。

 顕著なのは、銀行の資金の貸出先が「不動産投資」と「IT産業」に偏ってしまっていることです。

 住宅ローンを組んで中古マンションの一室を購入し、それを他人に転貸しするというのが不動産投資ですが、ここに資金を供給しても実体経済への波及効果は薄いです。

 またIT産業に融資をしても、そもそもモノを作っていないため、3次・4次・5次的波及は見込めません。

 せいぜい社員・従業員のお給料が増えて、消費が喚起されやすくなる程度です。

 原材料などがないため、モノづくりをしているような川下までお金が流れにくい。

 アベノミクスでは極力、全方向的に景気を良くしていこうという政策が採られていますが、どちらかというと予算の受け手である民間企業に問題があるように思います。

 だから、マイナス金利政策はやりすぎなんですよね。

 これをせずに実体経済により直接お金が流れる施策をした方が株価は上がりやすかったと思います。

 それと、消費税率を8.0%に上げてしまったことも大きいですよね。

 2019年10月に10.0%への引き上げが予定されていますが、これがあるせいで消費がぜんぜん振るいません。

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 物価の勢いも弱いし、GDPの成長率も弱含みです。

 日銀としては金融緩和政策の継続がまだまだ必要なのが現状で、そんなこんなで、いろいろな要因から日米の株価に差が出てるんですね。

 

 ここでちょっとTOPIXを見ておきます。

TOPIX

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 案の定、上値抵抗線で上昇が跳ね返されています。

 この記事でも言及してるので、興味があれば確認してみてください。

fp-office-kaientai.hatenablog.com

 

 それじゃあ、日経平均株価指数の中期的な動きはというと、こんな感じになってます。

日経平均株価指数

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 今回は「一目均衡表」をプロットしてみました。

 普段は「エリオット波動理論」と「メリマンサイクル理論」を愛用していますが、これに「一目均衡表」を加えて株価の動きを見ていきます。

 日経平均株価指数は1月23日につけた24,124.15円でいったん頭打ちしています。

 一目均衡表では、株価が「転換線(エメラルドグリーンの線)」と「基準線(赤の線)」を下回っています。

 グレーの塗り絵のようなエリアを「雲」といいますが、これに近づこうというところです。

 このエリアに入ってくると、調整局面が確認されるようになり、さらに突き抜けると下降局面入りの可能性が出てきます。

 NYダウの大幅下落を受けて、週明け日経平均株価指数がどう動くかが注目されます。

 エリオット波動理論ではあいかわらず上昇波の最終局面です。

 サイクル的にはおおよそ下値をつけるタイミングが5カ月ごとになっているため、今月がそれに当たり、調整しながら下値を探る展開といったところでしょうか。

 仮に調整が始まっているとするならば、直近の調整レンジは

23,000円~22,000円

となります。

 一目均衡表における「雲」抜けと、この調整レンジをダブルで抜けてしまうと、今度は下降局面入りということで、1月23日の24,124.15円で2009年以来続いた長期上昇相場が終了したという可能性が高まります。

 

 あくまでもテクニカル面での予想ですので、ファンダメンタルズ(経済の基礎的条件)も踏まえて判断してくださいね。

 

資産配分、どうすればいい? 

 最後に、仮に相場が転換した場合、ポートフォリオをどのようにすればいいか考えてみます。

 これは、2007年から2009年に起こった「サブプライムローン・ショック」と「リーマン・ショック」、いわゆる「世界金融危機」でポートフォリオがどのように変わったかを示すグラフです。

◎わたしのインデックスより

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 ポイントは「日本債券」「金」に資産が振り分けられている点です。

 相場の上昇期では国内外の株式や外債、国内外REIT不動産投資信託)、コモディティ原油など)が買われやすいですが、いったん相場が転換すると、このような資産配分に変化します。

 つまり、リスク選好が薄れ、安全資産にマネーが流れやすくなるということです。

 

 すでにこの国では大企業を中心に確定拠出年金制度が浸透しています。

 また、昨年から始まった「iDeCo」でより多くの人が確定拠出年金制度を利用できるようになりました。

 さらに今年の1月から積み立てNISAもスタートしました。

 「貯蓄から資産形成へ」という流れの中で、老後の資金を準備するためにこのような制度を活用されている方も多くいると思います。

 まだ答えは出ていませんが、マーケットの環境が変わったと判断した場合、ポートフォリオの組み換えを速やかに行う必要が出てきます

 この場合の答えは

リスク資産から安全資産にシフトする

ことです。

 具体的にいうと、国内外の株式や投信、外債、国内外のREITコモディティで運用している場合は、国内債券や国内債券型投信、金に資金を移すことが賢明といえます。

 

 今回のNYダウの暴落は、相場の大転換シナリオとしては良い見本になるので、何らかの形で資産形成をしている方はちょっと記憶に留めておいてくださいね。

 ポイントは『アメリカの利上げ』です。

 

 

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