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働き方改革と所得税改革。子どもいない世帯が増税ってなに?

「会社員」の画像検索結果

 働き方が変わる。税制が変わる。

 税制が変わる。働き方が変わる。

 だんだんおっさん化してる自分にとっちゃ、時代の流れについていくというよりもひとまず傍観しておく。

ざっくりいうと、

・子どもがいない世帯は増税⁉の話し合いが行われている。

・そもそも税制って平等なのか?

・給与所得控除と基礎控除

・結局は「所得の再分配

 

子どもいない世帯は増税

 最近、にわかに、今議論されてる「所得税改革」に対して「子どものいない世帯は増税。不公平だ!」なんて批判あるじゃん?

 なんでこんなこと言われてんのかなって少し気になって記事をあさってたら、こんなの出てきた。

www.jiji.com

 これはちょうど議論の真っ最中の「所得税改革」に関する記事。

 「給与所得控除の縮小」と「基礎控除の拡大」のふたつの方向で、働く人の税制を変えていこうって内容なんだけど、この中にこんな一文がある。

子育て世帯を除き高収入の会社員を増税することなどを検討

 高収入の会社員に対しては、原則、増税にしようと思ってんだけど、お子さんがいる世帯は高収入でも増税しないようにしようかなぁ、どうしよっかなぁって話し合いが持たれてるんだってさ。

 世論の反応見てんのかな。

 

税制上の公平性とは

 で、こういう批判っていっつも思うんだけど、なにかがごっちゃになってる。

 なんだろ。

 

 たぶん、公平と平等の違いのような気がする。

 税制について考えるときは「担税力」がキーワードになる。

 所得の多い人は多めに、少ない人は少なめに税金を納めてねって考え方が担税力なんだけど、公に平たくっていうのが公平の意味だから、法律上の仕組みとしてフェアに考えた場合どうなのって視点で考えていく必要がある。

 これをさ、平等って意味で考えちゃうと、税制自体がそもそも不平等この上ないもんだから、議論が成り立たないんだよね。

 なので、子どもがいる・いないって議論は別の論点から見ていく必要があるんじゃないでしょうか。

 

給与所得控除と基礎控除

 ってことで、今回は所得税改革の議論のもとになってる「給与所得控除」と「基礎控除」について見ていこう。

 お給料をもらって働いてる人=給与所得者、会社員とか公務員とか、契約社員とか、派遣社員とか、パート・アルバイトとかと、自営業やフリーランスとして働いてる人では、そもそも税制が違うんだよね。

 何が違うの?

 ちょっとこれ見て?

給与所得者)

所得=収入-(基礎控除+給与所得控除

自営業・フリーランス

所得=(事業などの)収入-基礎控除

 両方とも「所得」に対して税率がかけられて所得税が計算されるんだけど、これ、どっちの方が有利?

 収入から「基礎控除」が差し引かれるのは同じなんだけど、給与所得者の場合、「給与所得控除」っていうのがさらに引かれるから、収入が同じなら給与所得者の方が納める税金少ないんだよね。

 ちなみに基礎控除は、働こうが働かまいがその年の収入から38万円が差し引かれる。

 一方、給与所得控除ってのは、年収の額によって控除額が決まってる。

平成29年分「給与所得控除」

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 最低でも年間給与から65万円差し引かれるから、1年間のお給料が65万円の人は、年収:65万円−給与所得控除:65万円=所得:0円となり、所得税はかからない。

 さらに基礎控除が38万円あるから、65万円+38万円=103万円で、1年間のお給料が103万円までなら所得税がかからない仕組みになってる。

 自営業やフリーランスの場合は給与所得控除がなく基礎控除だけだから38万円しか引かれない。

 だから、給与所得者の方が有利ってことなんだけど、もうちょっとホントのこと言うと、自営業やフリーランスでも、一定の条件に当てはまる人が「青色申告」をして税金を納める場合は「青色申告特別控除」っていうのがあって65万円を年収から差し引くことができるようになってる。

 こういう人たちの場合は、給与所得者と同じ控除額になって差はないんだよね。

 なので、答えは「違う人もいれば、同じ人もいる」ってのが正解。

 

考えるポイントは「所得の再分配

 で、今行われてる議論なんだけど、「給与所得控除」を縮小して、「基礎控除」を拡大しようって議論ね。

 

 給与所得控除の金額が減っちゃうわけだから、この部分だけで考えると給与所得者にとっては増税になっちゃう。

 でも、同時に基礎控除を引き上げようってことだから、こっちは減税。

 だから、どのラインを境にして控除額を決めようかってことが今後のポイントになるんだけど、高収入の会社員の年収をどの程度で区切るのか、年収800万円?、900万円?、1,000万円?、どれにする?みたいな線引き議論がされてて、この中でお子さんのいない世帯うんぬんの話が出てきたんだろうね。

 上の図を見る限り、イメージとしては高収入の給与所得者の場合、給与所得控除の縮小幅が大きいからどの道増税になっちゃうんだけど、これを子どもがいるかいないかで決めるなっていうのが冒頭の批判。

 でもさ、前述した「担税力」が税制ではキーワードになるから、これを軸に考えると、何をもって公平とするかって視点で考える必要がある。

 所得の再分配

 多く稼いだ人は多く税金を払ってください。

 年収が少ない人とか、お子さんがいて生活費がかかる人は少なくていいですよ。

 ここが所得の再分配上の公平ラインなのかもしれない。

 時代だね。

 

 ちなみに、自営業やフリーランスは給与所得控除が関係ないから、基礎控除が引き上げられたら減税ね。

 これについても、時代だね。

 お勤めするって働き方だけが働き方じゃないじゃん?って時代になってきたから、自営業やフリーランスの人たちのことも考えようってのも所得税改革の目的のひとつだ。

 それ以前にさ、会社から出ていく人が増えてて、その人たちに対するセーフティーネット的な意味合いがあるんだと思う。

 

 

 いよいよ働き方改革が税制にまで及んできた感じだけど、自分としては、人生の選択がより複雑な世の中になってきたことに備えておく必要がある記事だと思った。

 人生をおそらく30年単位で区切って、その都度見直していく。

 税制までもが変わるってことは、つまり、人々の生き方が多様化してくることへの対策だから、それだけ社会構造がぐらついてくる。

 これへの対応力を磨くのが30年スパンってことなんだろうね。

 

 人生設計とか、ライフプランとか、生きていくうえでのお金の流れを見える化するのってこういう意味なのかもしれないね。

 

 

 

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