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お墓は没後よりも生前に建てる方が得! 意外と知らないお墓のお金。

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 お墓のこと。

 1970年以降生まれの私たちにとって、正直、どんなふうに考えていけばいいかよくわからないですよね。

 今回はファイナンシャル・プランナー(FP)として「お墓とお金」の関係をお伝えしていきたいと思います。

 お墓って、自分が亡くなった後のことですよね。

 でも、生きている間に準備しておく方が税金的には得なんです。

 

 その前に、お墓について考える手順を整理していきます。

手順① 墓地や霊園などを選ぶ

 お墓を建てるといっても、どこに建てるか決めてないのに建てられないですよね。

 なので、まず、公営霊園都道府県や自治体が行っている)や民営霊園(メモリアルパークみたいなところ)、民営墓地(お寺など)など、お墓を建てる場所を決めます。

手順② 一般墓、永代供養墓、樹木葬など、埋葬方法を選ぶ。

 一般墓は、お寺などの敷地内にあるようなお墓で、そうですね、マイホームに例えると一戸建てのお家のようなものです。

 永代供養墓は、お墓参りになかなか行けない親族に代わって、お寺などが供養や管理をしてくれるお墓です。

 合祀墓、合同墓、合葬墓、共同墓、集合墓、合葬式納骨堂などの種類があります。

 こちらはマイホームに例えると、都市部にある管理人付き1棟マンションのようなものです。

 樹木葬は最近はやっていますが、墓石ではなく樹木や花を墓標にしてお骨を埋葬する自然葬の一種です。

 例えるなら、自然の豊かな場所にある、管理人のいる建売住宅がたくさんある地域のようなものです。

 一般的に、里山型と公園型の2種類があります。

 手順③ 埋葬方法によって異なる費用を確認する。

  お寺などでお墓を建立する場合墓石工事費永代使用料がかかります。

 永代使用料とは、お墓を建てる敷地を永代にわたって使用するレンタル料です。

 お墓は、お寺などの敷地内に建てさせてもらうことになりますが自分の土地ではありません。

 だから、お寺にお墓を建てるスペースを貸してもらう必要があります。

 この代金が永代使用料です。

 マイホームに例えると、永代使用料が地代、墓石工事費がマイホームの建築費用です。

 一般社団法人全優石」によると、墓石工事費全国平均額は100万円~200万円永代使用料20万円~200万円が相場となっています。

 ちなみに、寺院の場合、新たに檀家になる際は入檀料も考えておくようにしましょう。

 一方、永代供養墓の場合、永代供養料墓誌刻字料がかかります。

 永代供養料とは、永代にわたってお寺に支払う供養・管理料です。

 一般社団法人全優石」によると、永代供養料の相場は10万円~150万円と開きがあり、墓誌刻字料はおおよそ3万円ほどとなっています。

 また、樹木葬は、お墓の情報サイト「いいお墓」を運営している株式会社鎌倉新書によると、平均購入価格が74.1万円となっていますが、ボリュームゾーンとしては30万円~90万円に集中しています。

手順④ 墓地・霊園によって異なる管理料を確認する。

 上記のようなお墓にかかる費用とは別に、墓地や霊園に支払う管理料があります。

 一般社団法人全優石」によると、管理費の目安は、公営霊園の場合、年間4,000円~10,000円民営霊園では年間5,000円~15,000円寺院墓地では年間10,000円前後となっています。

 

 他にも、納骨の際にかかる費用などがありますが、ここら辺がオーソドックスなお墓関連の費用です。

 

 さて、冒頭の「お墓は生きているうちに準備する方が税金面では得」というお話ですが、亡くなった後にお墓を建てる場合、遺族が建立することになります。

 通常、相続で受け継いだ現金や預金をもとに墓石建立費用を捻出しますが、相続で受け継いだ現金や預金などの遺産は相続財産となり、相続税の課税対象となります。

 反面、生前にお墓を建てる場合、一般的には本人が現金や預金を使い建立するため、相続前に保有財産を減らすことができます

 つまり、こうすることで相続税の課税対象額(相続財産の評価額)を減らすことができ、節税につながります

 ちなみにお墓そのものを相続した場合は、相続税の対象にはなりません。

 

 税金の話ついでに、もう少しお墓とお金について見ていきましょう。

 お墓には固定資産税も不動産取得税もかかりません

 固定資産税や不動産取得税は、一般的に土地や建物にかかる税金ですが、お墓の場合、①宗教的・儀礼的財産である、②お墓の土地はお寺から借りている(地代)ため、これらは非課税となっています。

 また、消費税については、墓石工事費と管理料には課税されますが、お寺に支払う永代使用料にはかかりません

 なぜなら、消費税は、モノやサービスの購入代金に対してかけられる税金で、原則、土地の売買や貸し付けに対しては非課税となっているからです。

 ちなみに、2019年10月、消費税率が現行の8.0%から10.0%に引き上げられることが予定されています。

 消費税だけで考えた場合、引き上げ前にお墓を建てる方がお得ですよね。

 

 それと、結構、知られていないのが「お墓ローン」

 先ほどのデータでは、お墓を建てる際のお金=墓石工事費の全国平均額が100万円~200万円でした。

 このお金を工面するためのローンがお墓ローンです。

 ほぼ馴染みはないと思いますが、これを借りる際に同時に団体信用生命保険(団信)に加入すると、契約者に万一のことが起こった場合、ローンの残債が保険金によって支払われるため、残された家族に経済的な負担をかけずに済みます。

 

 お墓については、宗教や宗派、家族の価値観、金銭的な都合など、さまざまな観点で考えていく必要があるため、ファイナンシャル・プランナー(FP)としては、かなり奥深い項目であると感じています。

 退職後の生活設計(リタイアメント・プラニング)では、「終活」というライフステージで、介護や高齢者住宅、リバースモーゲージ、空き家対策、成年後見人制度、葬儀、相続・贈与と、いくつかの重要な事柄があります。

 その中でもお墓は、なんでしょう、お金のことよりも、それ以上の何かがあるように思います。

 地元、千葉県の酒々井町に昔からある石材店「合資会社小坂石材」さんが言ってました。

 お墓のことを考えるうえで重要なのは家族のあり方なんです・・・。

 すでに核家族が当たり前となり、故郷を離れた人々がよその土地で暮らすのが普通の世の中になっています。

 この中で、お盆や法事など、地域ごとの風習や習俗に触れ合う機会が薄れ、お墓に対する考え方も核家族化しています。

 これを社会の問題と捉えるかどうかは別として、お墓について考えることは自分の一族について考えることなんだろうと最近よく思います。

 自分のルーツについて、お墓が何かヒントを与えてくれるのかもしれません。

 

 

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