FP OFFICE 海援隊|1970年以降生まれと語るお金の話

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日本の雇用環境は新たな時代に! 人手不足の現状と最低賃金のさらなる引き上げ。

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 日本経済新聞のWeb版。

 何年か前まではこんなに便利じゃなかったのに、今やだれでも経済指標が手軽に見られるようになっています。

 このグラフは、7月28日に厚労省が発表した「有効求人倍率非正社員含む)」のデータです。

 有効求人倍率とは、有効求職者数に対する有効求人数の比率のこと

 簡単に説明すると、職を求める1人の人間に対して、何人の求人があるのかを示す割合です。

 こちらはパートやアルバイトなどの非正社員を含んでいるデータですが、2013年に1.0倍を超えてたんですね。

 1人の求職者に対して1件の求人。

 この時点で労働需給が逆転し、2017年6月の非正社員を含んだ有効求人倍率は1.51倍、いかに人手不足になっているのかがわかります。

 

 一方、正社員だけの有効求人倍率も発表されています。

www.nikkei.com

 2017年6月の「有効求人倍率(正社員のみ)」は、前月と比べ0.02ポイント上昇し、2004年の調査開始以来初めて1倍を超え、1.01倍となりました。

 とうとう正社員の世界でも人手不足が統計上確認できる事態になり、今後、需給のミスマッチが賃金にどのような影響を与えるのか注目していく必要が出てきました

 

 また、有効求人倍率の発表の少し前、7月25日、国は2017年の最低賃金の目安を全国平均で時給848円に引き上げることを決定しました。

 今の最低賃金の全国平均が時給823円なので、25円のアップになります。

www.nikkei.com

 

 さぁ、ここからがいよいよ本番です。

 これから人工的な賃上げに加え、「労働供給量<労働需要量」による本格的な「賃金の自然増」が始まります

 そもそも、国の経済政策や働き方改革の一環として賃上げが行われているので、消費の拡大や売上の増加、待遇改善によるワーク・ライフ・バランスの浸透が進み、本当に景気が回復し、私たちの暮らしが良くなるのなら何も問題はありません。

 

 ただ、予想されるのは、よく言われることですが、その副作用です。

 特に、中小企業にとっては、賃金の上昇は経営コストの増加に直接的につながりやすくなります。

 そこに来て、これからの人手不足が、従業員をより高い賃金へ向かわせ、賃金の自然増がさらに人手不足を喚起するという「賃金上昇のスパイラル」が起こる可能性があります。

 

 アベノミクスでは2020年をメドに最低賃金を1,000円に引き上げるとしています。

 デフレからまだ脱却していないにもかかわらず、労働需給のひっ迫と、それにともなう賃金上昇のペースがかなり速い印象を受けますが、世界経済に異変が起こらなければ、おそらく賃金の自然増が物価を押し上げ、デフレから抜け出すきっかけを与えてくれるでしょう。

 そうなれば、長い間続けていた金融緩和政策に終止符が打たれます。

 

 こうなったらいいなと思いつつ、もうひとつ問題を感じています。

 人々の消費マインドが呼び起こされ、本当に貯蓄性向が低下するのかどうかです。

 老後の不安が根強い中、家計の現状は、消費を抑え貯蓄に走る傾向があります。

 これを改善するためのアベノミクスですが、2019年に予定されている消費税率の引き上げが消費者の頭の中にあるため、どこまで改善されていくのか少し気掛かりです。

 

 人工的な賃金上昇もまた、異次元の金融緩和と同じくバブル崩壊後の一大実験なので、お試しみたいなニュアンスがありますが、どうなんでしょ。

 たぶん二極化するんだろうな。

 賃上げができる企業が生き残り、そうでない企業は淘汰されやすくなる。

 産業構造がすでに変わりつつある中で、さらに新たな産業に人が向かっていく気運が高まるでしょう。

 第四次産業革命。

 自動車、環境、先進医療、AI、ロボットなど、未来の成長が期待される産業に人々が移っていく過程で、人手不足による賃金の自然増が深まっていくのかもしれません。

 

 事業主の方には、ちょっとだけ、こんな助成金制度を紹介しておきます。

◎業務改善助成金

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