FP OFFICE 海援隊|1970年以降生まれの「ライフ&マネー塾」

これからの時代、変わりゆく常識を少しだけ早くキャッチし、人生に活かしてみる。

どうなる? 2017年の日米株価の動き。

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 あけまして、おめでとうございます。

 2017年最初の「1970年以降生まれのライフ&マネー塾」は、日本とアメリカの株価がどうなるのかについてです。

 マーケットの動きを見て今後1年間の潮流を予測してみます。

  1. 日米株価の超長期推移を確認しよう
  2. 2003年を境に株価はパラダイムシフトしている
  3. 2017年はリーマンショック後の長期上昇トレンドが終わる年?

 上のチャートは、NYダウ(青のチャート)と日経平均株価指数(黒のチャート)を重ね合わせたものです。

 縦軸が株価ですが、単位は、NYダウがドル、日経平均株価指数が円となっており、横軸は西暦です。

 さて、バブルが崩壊したのは1991年が正式な西暦となっていますが、日経平均株価指数のチャートでは1989年12月28日を境にバブルが崩壊したと言えます。

 バブルが崩壊した後、株価はいくつかの上昇トレンドと下降トレンドを描いてきましたが、注目すべきは2000年に始まったITバブルの崩壊です。

 この下降トレンドが終わったのが2003年で、これ以降、後に発生するサブプライムローン問題やリーマンショックにつながる金融資本主義の流れが定着しました。

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 ここで覚えておきたいことは、次のふたつです。

 ①IT革命が生産性を向上させた

 ②金融資本主義の潮流が生まれた

 このふたつにより、「資本市場=マーケット」と「実物市場=実体経済」との相関性が低下し、以前にも増してマネーが経済を支配する傾向が強まりました。

 これがパラダイムシフト」です。

 実体経済に連動してマーケットが動いていた時代が終わり、2003年以降は実体経済をあまり反映せずにマーケットが動きやすくなっています。

 格差社会もこのパラダイムシフトが一因と言われています。

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 リーマンショック後、2009年、日米の株価はいったん底を打ち、“長期”的には現在に至るまで上昇トレンドを描いています。

 ここで、注意しておきたいことがあります。

 アメリカと日本とでは、そもそものチャートの波形が違う。

NYダウ“超”長期上昇トレンドの最中

日経平均バブル崩壊後の“超”長期下降トレンドの最中

 アメリカの場合、“超”長期的には緩やかな上昇が続いており、日本の場合は、バブル崩壊後、“超”長期的に緩やかに下降し続けています。

 この理由は、「産業の新陳代謝」や「人口の流出入」などの違いと思われますが、アメリカと日本とでは、そもそもの株価指数の方向性や勢いが全く異なっています。

 

 それでは、2017年、日米の株価はいったいどうなるのでしょうか。

 ここからは予測ですが、結論から言うと、次のように考えています。

 NYダウも、日経平均株価指数も、長期上昇局面が終わり、下降局面に入っていく。

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 ※以下、「エリオット波動理論」にもとづいた見方です。

 少し専門的になりますが、2009年からの日米株価指数はともに、“長期”上昇局面の中にあります。

 先述した日米株価指数の違いは“超”長期スパンでの話ですが、“長期”的には双方上昇局面の最終波動に位置しています。

 トランプ相場の急上昇もこの中に含まれていますが、2017年の前半ぐらいまではこの流れは続き、後半以降はトレンド転換のシグナルが見られるようになるかもしれません。

 

 もう少しわかりやすく言うと、米大統領選後のトランプ相場は「ご祝儀相場」なので、トランプ新大統領発足後、どのような経済政策を打つのかをマーケットが見極め、現実的な動きをしていくことになるでしょう。

 トレンドの転換要因は「ヨーロッパ諸国のEUを巡るスタンスの変化」と「中国経済の行方」です。

 2017年は昨年よりも世界情勢が混沌となりやすい要因が多くあります。

 2016年のような一方向的な相場展開は予測しにくいと考えています。

 

 NISAや確定拠出年金iDeCo)を活用して、今年から老後のための資産形成を行っていこうとお考えの方もいるかと思います。

 2017年は、以上のことを念頭に入れながら資産形成にチャレンジしてみてくださいね。

 ご質問などある方はお気軽にお声掛けください。

 今年もみなさまにとって良い一年でありますように。

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