FP OFFICE 海援隊|1970年以降生まれと語るお金の話

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どうなってるの? 日経平均株価指数。リーマンショックとなんとなく似てない?

 こんにちは。FP OFFICE 海援隊の重定です。

 今回は、最近の株価急落について、どうなってるの?という視点でお話していきたいと思います。

 

リーマンショックの頃の波形と似てきた、今の日経平均株価指数の動き

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 1970年以降生まれの人が大人になって目の当たりにした日経平均株価指数の上昇局面はというと、「小泉政権の頃」と「第1次アベノミクス」。

 前者は2003年から2007年まで、後者は2012年から2015年まで、両方とも約3~4年のスパンで発生しました。

 前者のその後は、サブプライムローン問題やリーマンショック、欧州危機が続き、また、現在ではギリシャショック、チャイナショックと日経平均株価指数は下降局面に入っているようです。

 さて、上のチャート(日経平均株価指数:2003年4月頃から2016年2月現在)を見てみると、「小泉政権の頃」と「第1次アベノミクス」の上昇局面の波形がなんとなく似ているように見えませんか?

 これと同じく、水色の枠内の下降局面の波形も似たような動きをしているように見えます。

 これって!?

 偶然の一致なのか、それとも必然なのか、ちょっと気になります。

 実を言うと、株価や為替などで用いられるチャートは、局面ごとに見るとこのような傾向をつかむことができます。

 必ずしも100%とはいえませんが、このようなチャートの癖を知っておくと、大切なお金の運用にちょびっと役に立つのではないでしょうか。

 

 とはいうものの、ファンダメンタルズ(経済の基礎的条件)を知っておくことの方が重要です。

 もう少し経済のことを見ていきましょう。

 先日、日経平均株価指数が終値で15,000円を割り込みました。

 せっかく20,000円の大台を回復したのに、もはやこれまでかと思った方も多いかもしれませんが、チャート的には、昨年の後半から日経平均株価指数は下降局面に入っていると判断しています(あくまでも予測ですが)。

 世界に出回っているお金の流れが変わったんですね。

 「原油安」がその端的な例ですが、それまで原油に向かっていたドルマネーが一気に米国内に戻って行ったんです(これをドルの「レパトリエーション」=「国内への資金回帰」といいます)。

 原油安になっている背景は、ご存知の通り、シリアを巡る紛争ですが、サウジアラビアとイランというイスラム教2大国の不仲やOPEC(石油輸出国機構)の会議がまとまらなかったこと、中国経済が異様に悪化し続けていることもその要因です。

 ギリシャの負債を多く抱えているドイツを始めとするEU経済の冷え込みというのも挙げられますよね。

 これらの理由が世界中に波及し、原油市場からマネーが流出、こぞってドルを買い戻す動きが広がりました。

 その結果、他の通貨に対しドルが高くなり、一時日本円も1ドル=125円台をマークするほどの円安になりました。

 日本にとっては円安になれば輸出で儲けやすくなるのでプラスに働きますが、ドル同様、日本円も比較的安全な通貨と目されているので、日本円を買って、自国通貨を売るという動きがさかんに出てきます。

 こうなると円高・他国通貨安になりますよね。

 「デフレからの脱却」を標榜している安倍政権からしてみればもう大変なことです。

 消費税率10%になんか、到底引き上げられません。

 こういう状況を警戒して、日銀の黒田総裁は史上かつてない「マイナス金利政策」を実施しました。

 狙いは、円高阻止にありますが、日本国内に日本円をより多く流通させ、銀行が企業にお金を貸し出すことで、設備投資を行ったり、新商品を開発したり、人材を育成したりと、実体経済によりお金が回るように仕向けたわけです。

 でも、マーケットがそのメッセージを受け取ったのは最初だけでした。

 すぐに円高になり、国債金利までマイナスになりました。

 経済の舵取りって本当に難しいと思います。

 狙い通りに進むこともありますが、誤ったメッセージを市場が受け取ってしまうと、とんでもないしっぺ返しにつながります。

 今回がまさにそうですが、結果として日経平均株価指数が急落しました。

 本来なら国債の人気がなくなり株式にお金が向かいやすくなるはずですが、銀行としては、お客さんから預かっているお金の運用先をリスク資産(株式や投資信託など)から安全資産に変える必要に迫られたので、マイナス金利でもいいから国債を買うという方向に舵を切りました。

 日本経済の体力が弱いから株価が下がっているわけではないんですね。

 良かれ悪しかれ、政府・日銀も、民間の銀行も、防衛のために執った行動でした。

 

 マーケットの動きは、実体経済に比べて半年から1年先行します。

 日経平均株価指数の下落は、もう少し後で実体経済に色濃く出てくることになりますが、私たちが注意しておくべきことは、ひとつ。

 「世界経済の悪化の深さ」と「日本経済の体力の強さ」、いずれが勝つかということです。

 すでにリーマンショックを超えたと言われている、今のマーケットの下降局面。

 おおよそ前者に軍配が上がりそうなので、老後のためにお金を貯めている or 増やそうとしているという方は、今のうちに安全資産にシフトチェンジした方がいいと思います。

 そう遠くないうちに、国際的に金の価格が上がっていく可能性があります。

 最後の安全資産、それが「金」なので。